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選手のドキドキ度合いが丸ハダカ! PGAツアーが新たに導入した測定器とは?

今年初めPGAツアーの公式フィットネスウェアラブル端末になった『WHOOP(ウープ)』。いまや選手のコンディション管理に欠かせなくなったウープの新活用法とは?

手首に装着することで心拍数や睡眠時間、緊張、回復などのデータを集積し、接続したスマートフォンでチェックできるウープは選手のコンディション管理やパフォーマンス向上に効果を発揮する。

一昨年R・マキロイやJ・トーマスが試合中に使用し話題になり、今年からツアー公認端末となった。ツアーはウープとの提携を強化するため『ウープ・ライブ・フォー・チャリティ』を立ち上げ、特定のプレーヤーの心拍数などのデータをネット上で閲覧できる仕組みを構築。選手への見返りは指定した先への1万ドル(約110万円)のチャリティだ。

そして5月のウェルズファーゴ選手権ではテレビ放送にも活用。放送ではマキロイとトーマスのリアルタイム心拍数が画面に表示されたが、このテクノロジーがテレビの生中継に使用されたのは初めて。視聴者は選手の打つ前、打っている最中、打った後の心拍数がどう変化するかをつぶさに観察できる。同大会で1年半ぶりに優勝したマキロイがウィニングショット前に126だった心拍数が、優勝を決めた瞬間150に跳ね上がったのも興味深かった。

「これまでに見たことがないゴルファーの内面の葛藤を視聴者がひと目でわかる。プロがどういう心理で戦っているかを体験していただきたい」とウープの創
設者アーメッド氏。「われわれが放送局に提供するデータが世界中のすべてのスポーツファンの観戦に欠かせないものになってくれれば」

その第一歩がPGAツアー中継での選手たちの心拍数の開示。ウープは端末を装着するアスリートの健康管理やパフォーマンス向上に役立つだけでなく、テレビ観戦するファンにとっても新たな楽しみを提供するツールになってくれそうだ。

同伴競技者のプレーにどう反応しているかなど、観戦の新たな楽しみが広がりそうだ(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年7月27日号より