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高麗グリーンも苦にしない。稲見萌寧を育んだ「北谷津ゴルフガーデン」ってどんなとこ?

PHOTO/Yasuo Masuda

今季絶好調の稲見萌寧をはじめ、多くのプロがゴルフを覚え、腕を磨いてきたのが、千葉県にある「北谷津ゴルフガーデン」。いったいどんな環境なのか。所属の篠崎紀夫プロがご案内!

2011 年6月に開かれた200 回記念のジュニアミーティングに参加した当時12 歳の稲見。成績8位だった

案内人/篠崎紀夫
1969 年生まれ、千葉県出身。北谷津ゴルフガーデン所属。昨年からシニアツアーに参戦し、賞金ランキング2位。今季、ノジマチャンピオンカップでシニア2勝目を挙げた

30人近いプロを輩出した虎の穴

千葉県千葉市にある「北谷津ゴルフガーデン」は、かねてから千葉晃プロがジュニア育成に力を注いでいたゴルフ施設だ。これまでに篠崎紀夫や池田勇太、女子では葭葉ルミ、そして今をときめく稲見萌寧など、総勢30人近いプロを輩出している。

所属の篠崎は「かつて練習場のプロは、ツアープロになれないと言われていた時代もありました。練習場でスウィングを作るだけだと、見た目はきれいだけどコースで必要な応用力がないなんて揶揄されましてね。でも北谷津は打撃練習場のほか、天然芝のショートコースが18ホールあります。スウィング作りと小技を効率よく同時に練習できるのが強みなんです」と語る。

出身プロの中で、今でも最もよく練習に来るのが稲見だという。「この前、優勝したフジサンケイクラシックはパットがよかったねって話をしたんですけど『慣れてるから』って言っていました。同じ高麗グリーンですからね。北谷津が優勝の下支えをしたんだと思います」

打席へ向かう壁には写真がびっしり

90年代からジュニア育成に力を入れ、練習の場を提供してきた。壁には「北谷津」から巣立ったプロの小さい頃の写真や試合結果などが飾られている

千葉晃(故人)を中心に池田勇太、宮里優作、篠崎紀夫、木下裕太、横尾要といったそうそうたる面々が200 回記念のジュニアミーティングをサポートした

「北谷津」育ちの主なプロ
池田勇太、市原弘大、大岩龍一、河内勝行、木下裕太、篠崎紀夫、中里光之介、丸山大輔、安本大祐、横尾要、稲見萌寧、西郷真央、高島幸、安田彩乃、安田このみ、葭葉ルミ、吉田優利、和田委世子など(男女50 音順)

「100Y以内を反復練習!
ひたすら小技を磨けます」(篠崎)

「北谷津のショートコースは最長が127Yで最短が55Y。一般的にはショートアイアンとウェッジで回る設定です。フルショットではなく中途半端な距離のコントロールショットの練習にちょうどいいんです。小さなグリーンに乗せる正確なショット力が身に付くだけでなく、外すことも多いので様々なアプローチを自然と練習できるんです。繰り返しラウンドすることで応用力が養われます」

グリーンが小さく砲台になっていることもあるので、ワンオンさせるのが難しい。「必然的にグリーン周りを練習する回数が増えます」。上げる、傾斜にワンクッションさせるなど「どんなアプローチがピンに一番寄るのか考えて、実際に試してみることが大切です」

月刊ゴルフダイジェスト2021年7月号より