2028年にPGAツアーが激変! より面白くなる? 魅力が落ちる? 有識者や読者の意見を聞いた【山を動かす・後編】
週刊ゴルフダイジェスト
PGAツアーは今年6月、2028年より導入予定の2シリーズ制案を発表した。後編では新制度に対して、有識者や読者の間ではどのような意見が出ているのかについて紹介する。
PHOTO/Yoshihiro Iwamoto、Tracy Wilcox/PGA TOUR via Getty Images、Getty Images

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- PGAツアーは今年6月、2028年より導入予定の2シリーズ制案を発表した。大改革によってどのような制度へ変わるのか。識者やファンはどう受け止めているのかについても後編で紹介する。 PHOTO/Yoshihiro Iwamoto、Tracy Wilcox/PGA TOUR via Getty Images、Getty Images >>後編はこちら ……
PGAツアーが発表した2シリーズ制、どう思う?
PGAツアーの新制度に対して、有識者や読者の間ではどのような意見が出ているのか見てみよう。
●チャンピオンシップシリーズのシード権は上位90人だから、現行のPGAツアーの100人と大して変わらない。つまり、チャレンジャーシリーズに参加する選手のレベルは、現在のツアーよりもかなり劣ると予想されます。その大会に6億円以上の賞金をスポンサーは提供し続けるでしょうか。放映権などの問題があるのはわかるし、選手ファーストで考えていると思いますが、ファンを置き去りにしないでほしいです。(京都・50代・男性)
●間違いなくLIVを意識した改革でしょう。タイガー・ウッズなどの首脳陣らで去年の暮れごろから話がまとまって発表になりましたが、その間にLIVが崩壊しかけている。だからちょっと先走っちゃったかなっていう感じはしますよね。本来、アメリカのツアーというのは、各地域やその地場企業が支え、作り上げてきた試合をつまんで構成されてきたものです。それをお金を出せるスポンサーの大会だけを1軍として2000万ドルミニマムでやるってことでしょう。地域の人たちは喜ばしいこととは思ってないはずです。上位陣が来ればいいでしょうという興行になってしまい、地域に根差していたものを壊してしまってもいいのか。そう簡単な話ではないと思います。
さらに、1軍の選手数を減らして門戸を狭めるのは決して良いことだとは思いません。いろんな国からタイガー・ウッズに対抗してローリー・マキロイやアーニー・エルス、レティーフ・グーセンが来るような多様性があったからこそ、みんなPGAツアーを見ていたわけですから。ただ、日本人選手については少し事情が違います。日本の男子ツアーはとにかく試合が少ないですから、石川遼選手のように、関心がある人はどんな形であれ、貪欲に海外へ出て行くと思いますよ。(タケ小山、テレビ解説者・プロゴルファー)
●1軍と2軍のすみ分けによって、選手はポイント獲得に必死にならざるを得ませんから、より面白くなるでしょう。(広島県・70代・男性)
●僕はあまり好きではないですね。もちろん、今季の中島啓太選手や平田憲聖選手などのようになかなか出番が回ってこなくて、あまり試合に出られなかった選手にとっては出場機会を確保できるし、スケジュールが割と早く確定するのでいいんだろうとは思います。ただPGAツアーのいちファンとしてはトップ選手とそれ以外をバッサリ分けてしまうのは嫌ですね。さらに「チャンピオンシップシリーズ」の選手は「チャレンジャーシリーズ」に出られないみたいなので、そうなるといよいよ地元の試合に出られない選手も出てきます。
また、「カナディアンオープン」はチャレンジャーシリーズに入るため、コーリー・コナーズといったカナダのトップ選手がナショナルオープンに出られなくなる。これはおかしいと思います。一般のファンからすれば、トップ層の試合とチャレンジャーシリーズが明確に分かれて見やすくなるかもしれません。でも、無名の選手がトップ選手と同じ舞台で戦い、番狂わせやマニアックなストーリーが生まれる「ごちゃごちゃ感」が楽しいですよね。そういうドラマが生まれにくくなるのは少し残念に思います。(佐藤信人、プロゴルファー)

「チャレンジャーシリーズは実質的にはコーンフェリーツアーを少し格上げしたようなもの。LIV出現前のPGAツアーのほうがよかった」─ローリー・マキロイ
「チャレンジャーシリーズ」について忌憚ない意見を述べたマキロイ。そのうえで「RBCカナディアンオープン」が同シリーズに“格下げ”される可能性についての危惧を表明。LIVを意識した改革で変わりゆくPGAツアーを嘆いた
●上位のツアーのほうはトップ選手同士の戦いになるわけで、レベルの高い試合が増えるというのは、いち観戦者として単純に楽しみのほうが大きいです。(福岡県・60代・男性)
●新しいものを取り入れていくというのは大事なことだとは思いますが、一番心配なのは、これまで長くスポンサーをしてきた企業とかが、いわゆる1軍、2軍みたいな区分けによって、2軍に追いやられるようなことがあったらPGAツアーが健全に存続するのかなという心配はありますね。ただチャレンジャーシリーズは現在PGAツアーで戦っている日本のプレーヤーも参戦することになると思います。そういった選手たちがさらに上に行くためのリーグですから応援しがいはあるのではないでしょうか。最高のツアーに昇格してくれたら嬉しいと思いますよね。(佐渡充高、テレビ解説者)
●マンデーで上がってきた選手が勝ったり、若くて生きのいい選手が世界ナンバー1の選手に勝つ“アメリカンドリーム”的なものは起きなくなるのかなって思いますね。ただ、強い選手だけが毎回出る試合を作るというのは興行として放映権は売りやすいですよね。だからビジネス的な観点から見れば、ありなのかなという気はしますが、選手にとって魅力的なのか、ゴルフ界全体にとっていいことなのかは疑問ですね。魅力が落ちてしまうのではないかと心配です。(内藤雄士、プロゴルファー)
「2030年の放映権交渉に向けて早期に変革しなければ、選手やスポンサー、ゴルフ界全体に悪影響が及ぶという経緯から導入が決まった」─カミロ・ビジェガス(PGAツアー未来競技委員会メンバー)
約300億ドル(約4.8兆円)のメディア放映権交渉というビジネス的な側面を改革の理由に挙げたビジェガス。さらにシグネチャーイベントの予選落ちなしのフォーマットが多方面から不評の声があったことも明かしている

週刊ゴルフダイジェスト2026年9月1日号より


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