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【男子ツアー】コロナ陽性者は隔離10日、濃厚接触者は14日間。この差は一体?

日本ツアーで、コロナ陽性者とその濃厚接触者の措置を巡って「不公平では?」の意見が飛び出した。

2021年国内男子ツアー初戦、東建ホームメイトカップ2日目、韓国のキム・キョンテは受付で38.5度の発熱が確認された。そのためクラブハウスには入らず、コロナのテストを受けたところ陽性反応。このため、第3ラウンドは中止にして、会場の消毒作業が実施された。

東建ホームメイトカップは3日間の短縮競技で行われた(PHOTO/Hiroaki Arihara)

キョンテには陽性発覚と同時に発症日から10日間の隔離措置が取られた。そしてキョンテの濃厚接触者である帯同キャディ及びパク・ウンシンには14日間の自主隔離が申し渡された。

これについて「キョンテが10日でパクが14日とは?」と疑問の声が上がった。14日間の隔離ではパクは中日クラウンズまでの出場が叶わないことになる。

JGTOに問い合わせると「日本国内プロゴルフトーナメント運営の指針となる、『感染症対策ガイド』にのっとったまでです」(広報)とのこと。同ガイドラインは各5団体(JGA、PGA、JLPGA、JGTO、GTPA)が、運営会社、日本野球機構、Jリーグの提言を参考に、感染症専門委である東邦大学の炭山嘉伸理事長監修のもとに作成されている。そして「JGTO特別トーナメント規定」には、感染者と濃厚接触者措置が次のように規定されている。第2条⑨「トーナメント復帰には発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合」、⑩「選手が感染者の濃厚接触者と判定された場合、14日間の自主隔離を要請される」

確かにパクの措置は規定通りなのだが、テレビ解説者のタケ小山は「ツアーは興行。それを維持するための“公傷”扱いという手もあるかもしれません。濃厚接触者には毎日PCR検査をして様子を見るなどしてもいいのでは」と提言。

米ツアーでの事情について同じくテレビ解説者の佐渡充高氏に聞くと「陽性者の10日間隔離は同じですが、濃厚接触者には2回PCR検査をして陰性なら試合に出られます。ただ検査体制が日本とは比較になりません。会場入りする前だけでなく、入場後もPCR検査。移動はチャーター機ですが搭乗前にも。それに7月4日の独立記念日前には国民の4割のワクチン接種が終わり、米ツアーでも7月からのPCR検査はなくなる予定です」とのことだ。

週刊ゴルフダイジェスト2021年5月25日号より