【PGAツアーエキスプレス】Vol.45 17歳でプロ転向のブレーズ・ブラウン「自分にとって最高の決断だと信じている」

ゴルフの最先端、PGAツアーの旬なネタをお届けする「PGAツアーエキスプレス」。第45回は、17歳でプロ転向を表明したアメリカの新星ブレーズ・ブラウン。
PHOTO/Getty Images 取材/コーリー・ヨシムラ(PGAツアー アジア担当ディレクター)

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次代を担う
スーパースター候補
アマチュアとして輝かしい成績を残してきたブレーズ・ブラウンは17歳にしてプロ転向の意向を表明し、学生ゴルフへの道を自ら断った。1月に行われたジ・アメリカン・エキスプレスでプロとしての歩みを始めたわけだが、その開催前、彼は次のように話した。
「感謝の気持ちでいっぱいです。昨年(24年)、初めてツアーに出場しました(マートルビーチクラシック)が、1番ホールは言葉では表現し切れないような気持ちでした。あれ以来、次の機会をずっと心待ちにしてきましたから、今週出場できて本当に興奮しています」
ブラウンのファーストネームは、WNBAのバスケットボール選手だった母の旧姓であり、母の存在はプロスポーツ選手としてのキャリアを追求するうえで常にお手本になっている。
現在、高校2年生。いくつかの大学を下見済みだったブラウンは「物事を決断することで得るものがあると同時に失うものも当然あります。プロになるかどうかは難しい決断でしたが、私にとって最高の決断だったと信じています。もし『PGAツアーでプレーしたいか?』と聞かれたら100%ハイと答えることができます」と語っている。
大学で学ぶべきことも当然たくさんある。ブラウンはそこを理解したうえでPGAツアーを選択した。
「PGAツアーでは常に進歩し続けなければならない立場に置かれる。ザンダー・シャウフェレやスコッティ・シェフラーなどと競い合い、最高の選手から学ぶことができる。毎日が学びの連続で人生そのものです。大学で学べない分、PGAツアーで学ぶと考えれば自分にとってプラスだと感じています」
ブラウンはアマチュア時代に100年以上破られなかった記録を塗り替えた2023年の全米アマで、当時16歳でメダリストに輝き、あの“球聖”ボビー・ジョーンズが1920年に打ち立てた18歳という記録を更新したのだ。さらに24年の全米ジュニアでもメダリストに輝き、全米アマと全米ジュニアの両大会でメダリストになった3人目の選手となった。
昨年、初めて出場したマートルビーチクラシックでは、予選を通過しただけでなく、決勝ラウンドを66、69で回り26位タイに入った。それは彼がアマチュアからプロのレベルになって、世界最高の舞台でも十分に戦えることを証明した。
今後どんな選手になっていくのか、彼の成長から目が離せない。
プロデビュー戦は3日目でカット
2ラウンド目に10バーディを奪いながら3日間のカットラインに届かず。「前を見て進み続けます!」(ブラウン)

月刊ゴルフダイジェスト2025年4月号より