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「フィジカルではなく“頭”で勝負!」低年齢化が進む女子ツアーで30代が活躍できる理由とは?

30歳を過ぎると、女子ツアーではベテランという位置づけになるが、今季もここまで30代の選手が4勝を挙げるなど気を吐いている。その強さの秘密とは…?

PHOTO/Hirroyuki Okazawa、Hiroaki Arihara

木戸 愛(右)……パナソニックレディスで4位タイに入り復調の兆しを見せる。4年ぶりのシード復活を目指す。33歳
佐伯三貴(左)……2019年までツアーで活躍。ツアー撤退後はコーチとして木戸愛などを教える。ツアー7勝

強さの秘密は考え方の違い

パナソニックオープンレディースで優勝争いを演じ、復調の兆しを見せた33歳の木戸愛。そのコーチを務める佐伯三貴に、30代でも活躍できる理由を聞いた。

「考える量の違いですね。私が教えている木戸プロも、最近まで“まったく”頭を使わず、ただ夢中にゴルフをしているという感じでした。でもそれでは、体力も体のキレもある若い子には勝てない。だからこそスウィングのメカニズムやマネジメントなど、頭を使うことを徹底的にやらせました。そうすることで一つ一つの試合が経験値として蓄積し、次の試合はもっとよくなる。これを続けていくことで30代でも勝てる“強い選手”になっていけるんです。そういった意味では今の木戸プロの優勝も近いと思います」

穴井 詩(35歳)
ヤマハレディース、パナソニックオープンレディース優勝
申ジエ(35歳)
ダイキンオーキッドレディス優勝
青木瀬令奈(30歳)
Tポイント×ENEOS優勝

20代までの木戸の戦い方
「正直ダメなところだらけでした」(佐伯)

とにかく球を打ち込む

目的がなく、ただひたすら球を打つ日々。なぜ上手くいかないかがわからないまま練習していたので、失敗を次の試合へ生かすことができていなかった

マネジメントはキャディ任せ

マネジメントのほとんどがキャディの意見を聞いて、それを実行する形。自分で考えていなかったので迷いが出てしまっていた

30代になって変えたこと
「理論を叩き込んでミスの理由がわかるように」(佐伯)

●変えたこと1 練習量
クラブの入り方やフェース面の動きなど、スウィングのメカニズムを理解させ、なぜミスが出たかを1球ごとに確認させた。前と比べて練習量は減ったが、同じミスをしなくなった。

●変えたこと2 マネジメント
どこに打てば安全でどこに打ったら大叩きの可能性があるかなどを自分自身で理解することで、マネジメントがしやすくなり、大叩きの頻度が格段に減った。

●変えたこと3 シミュレーション
試合の前日には想定されるピン位置が発表される。これをもとに試合当日の風や気温などを計算し、あらかじめ攻め方を考えておくことで、ショットだけに集中することができる

今年30歳になった葭葉ルミも復調の兆し!
「セッティングと休みの取り方を変えました」(葭葉)

クラブに頼るセッティングに

昨年まではアイアンを5番から入れていたが、今年から4~6UTを入れ、アイアンは7番からに。クラブの性能に頼るセッティングに変化した

毎週月曜はできるだけ休む

20代の頃は試合後の月曜日も練習をしていたが、できるだけ休みを取るように変化。「休みを取って大好きな犬の散歩でリフレッシュしています」(葭葉)

月刊ゴルフダイジェスト2023年7月号より