【スウィング研究】川﨑春花、尾関彩美悠、櫻井心那 今季最注目の3人の強さの秘密を飯島茜が分析!
若手が台頭する国内女子ツアー。なかでも、10代にして昨シーズン大活躍した川﨑春花、尾関彩美悠、櫻井心那の3人のスウィングを、飯島茜が解説!
PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Kousuke Mori、Kazuo Iwamura、Shinji Osawa、Tsukasa Kobayashi、Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara
解説/飯島茜
いいじまあかね。1983年生まれ千葉県出身。かつて12年連続賞金シードを獲得した実力者。国内ツアー7勝
フォローの形が三者三様
「3人ともインパクト前のクラブの入り方が違うため、フェースの返し方がまったく違いますね」と言うのは、ツアー7勝の実力者で現在はアマチュアを指導する飯島茜プロ。
「どの動きがいいとか悪いとかではなく、それぞれの特徴があります。フォローの写真を見るとわかるのですが、フェースの向きが三者三様です。
フェースの返りが一番大きい櫻井プロは、ややアッパーめにボールをとらえる選手ですね。そのため、右サイドへ自然と大きくフォローが出ていき、フェースを返すことで球をつかまえて、うまくコントロールしています。
川﨑プロはシンプルなオンプレーンスウィングですね。真っすぐ上からバチンとコンタクトでき、ボールをしっかり押せていますね。フェースも自然な開閉をしています。
尾関プロは逆にフェースの向きが変わらないタイプです。トップの形は特徴的ですが、そこからフェース面がまったく暴れていないことがフォローのフェースの向きからも感じられます」
櫻井心那
3人の中でフェースの返りが一番大きい
フェースの返りが大きいため、後方から見るとフェース面が下を向いている。ややアッパーめに入れ、ボールをつかまえて飛ばす。
川﨑春花
一番シンプルなフェース使い
フォローでのフェース面の向きが、シャフトと平行になっている。とてもシンプルでナチュラルなスウィング。フォローもきれいに肩口から抜けている。
尾関彩美悠
フォローでもフェース面はスクエアのまま
後方から見ると、フォローでフェース面の向きがほぼ垂直。フェースの向きがあまり変わらずスクエアの状態でインパクトを迎えられている。
トップの形も三者三様
「クロストップにハイトップ、3人の特徴が表れていますね。尾関プロは2人に比べて頭1個分トップが高く、上から落としてクラブを上手に使えてます」(飯島)
“お尻使い”がお見事!
フェースの使い方は三者三様だが、3人の共通している部分もあると飯島プロ。
「トップでの上半身と下半身のねじれ(捻転)が素晴らしいです。とくに、櫻井プロはトップで右腰あたりのパンツにしわができている、右股関節にしっかり乗れているのがよくわかります。さらに3人は、切り返し以降のお尻の使い方がお見事です。3人ともインパクトで胸は必要以上に開かず、お尻だけが回っています。上半身と下半身を上手く“分けて”使えている証拠です」
さらに、飯島茜プロは、アドレスも素晴らしいと続ける。
「3人とも、足裏から強い力を感じます。地面をグッとつかんでいて、根を張っているようなアドレスですね。こういうアドレスを見ると、『下半身始動で動くぞ!』という意思が伝わってきます。それでいながら上体にはまったく力みがなく、腕がストンと下に落ちていて脱力できています。下半身に力を入れようとするといろんな箇所が力んでしまう人が多い。3人のアドレスは、アマチュアの皆さんにも参考になるポイントです」
月刊ゴルフダイジェスト2023年4月号より
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