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福岡に三ヶ島かなのゴルフスタジオがオープン。「引退後のことも考えて」尽力した父の思いとは?

2022年メルセデスランク23位、17年からシード権を保持し続ける三ヶ島かなが、地元の福岡県にインドアゴルフスタジオ「KANA Golf Island」をオープンした。「3年前からの念願だった」という練習施設にどんな思い入れがあるのか。ジュニア時代から三ヶ島を支え続け、今回も尽力したという父・直(すなお)さんに聞いた。

「かなは3年くらい前から”自由に使える練習場が欲しい”というようなことを言っていたのです。ただ、屋外の練習場となると土地やコスト面の問題もあったため、周りの人に相談を重ねた末、インドアのゴルフスタジオにしようとなりました」(三ヶ島直さん)

スタジオは個室を含む5つの打席ブースがあり、シミュレーションゴルフもある。

場所は福岡市東区香椎照葉、複合施設「アイランドアイB棟」の2階。貸しクラブもあるので、「ゴルフ好きな人が気軽に使ったり集まったりできるスペースになってくれたらいいと思っています」とのこと。

「人の目を気にせずやりたい方は個室がありますし、車で20~30分ほどのところにゴルフ場がいくつかあるので、午前中はシミュレーションゴルフ、午後はコースをラウンドという使い方もできます」(直さん)

ジュニア時代から娘のスウィングを研究し、陰で支え続けてきた。さらにプロ入り後は自身の勤める会社を退職し、娘の転戦に帯同。21年に青木翔プロコーチに師事するまでは、まさに”親子鷹”として活動してきた。

昨年5月頃までは欠かさず帯同していたツアーに顔を出すことは減っていたが、その理由はこのスタジオの準備だったというわけだ。

そしてこのスタジオにはもう一つ、直さんの親心が見て取れる。

「このスタジオを作った主な理由はもちろん、かなの練習場所を確保するためやお世話になった方への恩返し、ゴルフ好きの集まれる場所を作りたいということですが、かなも今やツアーでは中堅クラスの世代になりました。今後ベテランになり、引退というのはスポーツ選手として避けられないことで、”その後”のことも考えて、引退後はここを拠点にジュニアにレッスンなどができればいいな、と思っています」

スタジオ内には三ヶ島かなの優勝カップや写真なども多くあり、本人もたびたび顔を出すとのこと。「今後はかなのイベントなどもやっていこうと思っています」ということなので、ぜひ足を運びたいところだ。

週刊ゴルフダイジェスト2023年1月3日号より