Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • 週刊GD
  • ひざが汚れないようにタオルを敷いて打ちたい。これってスタンスの改善?

ひざが汚れないようにタオルを敷いて打ちたい。これってスタンスの改善?

ルールはバッチリ覚えているつもりでも、いざコースへ出ると、「あれ? こんなときどうすればいいんだっけ……」という場面に遭遇することもしばしば。今回も、ゴルルと一緒に楽しくルールを学んでいこう!

ゴルル会員番号24
小澤美奈瀬

ゴルル会員番号52
須貝香菜美


前日の雨が嘘のようにカラッと晴れ、気持ちのいいラウンドとなったこの日。ティーショットを絶好の位置に運んだ小澤だったが……。

ペチッ

「わっ! シャンク」(小澤)

小澤のセカンドショットはまさかのシャンク。右にはOBがあるが……

ボールはセーフだったものの、運が悪いことにヤード木のすぐ脇に止まっていた。

「うーん、なんとか打てそうだけど、ひざをついて打たないと無理ね」(小澤)

「でも下がぬかるんでるから、ひざが汚れちゃうな……」(小澤)

そこで小澤はタオルを取り出すと……。

「うん、これなら大丈夫!」(小澤)

「ちょ、ちょっと待ってください!」(須貝)

「タオルをひざの下に敷くのは、スタンス区域の改善になるのでは?」と指摘する須貝に対し、小澤は「雨のときにレインウェアを着るのと同じで、ひざが汚れないようにタオルを敷くのは問題ない」と主張。果たして正しいのは?

ひざが汚れないようにひざの下にタオルを敷いて打つことは認められる?

A. 認められる
B. 認められない

正解は……


B「認められない」

プレーヤーは、自分の意図するスタンス区域を改善してはならない(規則8.1)。この「スタンス」の定義には、プレーヤーが立つために自分の両足を据える場所だけではなく、ストロークの準備や、ストロークを行うときのプレーヤーの全身の位置も含まれる。したがって、今回のように、プレーヤーがひざをついてプレーする必要がある状況において、ひざが汚れないようにタオルを地面に敷く場合、そのプレーヤーはスタンスの場所を作っていることになり、このままプレーするとスタンス区域の改善で2打の罰が科せられる。ただし、球をプレーする前に誤りに気づいた場合、ストロークを行う前にタオルを取り除くことによって、罰を免れることができる(「オフィシャルガイド」解釈8.1a/5)。また、タオルを敷くのではなく、自分の体に巻いたり、レインウェアを着ることで自分の体を保護することは認められる(規則10.2b(5))


週刊ゴルフダイジェスト2021年5月4日号より

最新のルールをわかりやすく解説!
『ゴルフルール早わかり集2021-2022』