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【読者記者】No.1787「トップ位置が低い。もっと高くすれば飛ばせますか?」

読者記者がゆく
2022.08.15
KEYWORD トップ井上靖飛距離アップ

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「トップの位置を高くしたい」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO／Yasuo Masuda　TEXT／Daisei Sugawara　THANKS／八王子ニューゴルフ

読者記者No.1787　若井亜紀子さん

●51歳　●主婦　●ゴルフ歴／20年　●ベストスコア／70　●平均スコア／81　●164㎝　●ドライバー飛距離／200ヤード

先生／井上靖

71年生まれ、神奈川県出身。本能的で体にやさしいスウィングを追求。「相模川ゴルフガーデン」、「八王子ニューゴルフ」などで、プロからアマチュアまで幅広く指導している

若井さんのお悩み
「トップが低くなりすぎる」

元々、クラブをインサイドに低く引くクセがありトップも低めだったんですが、そのせいかどうか最近、飛距離が落ちてきた気がします。だから、トップを高くしたいのですが……

トップで体はしっかり回っているが、手の位置は確かに少し低い（2コマ目）。もう少し手を高くすると、位置エネルギーを効果的に使えるはず

若井　テニスのクセで、クラブを低くインに引いてしまうんです。それでトップが低くなっちゃう。

井上　飛距離を重視するなら、もう少し手の位置は高いほうがいいです。そのとき、右わきを締めて、右ひじがあまり背中側にずれないようにすると、手の力を使いやすくなります。

若井　ものすごくカットに振ってる感じがします!

井上　トップで胸を後ろ（飛球線後方）に向ける感じでしっかり回せば、それでもちゃんとインから下ろせるんですよ。

＜問題点＞
ひじを背中側に引いている

トップが低いと、右ひじが背中側に引かれやすく（写真右）、ダウンスウィングで腕の力を出しにくい。高いトップはひじの位置も前に出やすい

記者「手を高く上げると体から離れて不安です」
プロ「ひじが締まっていれば一体感は失われません」

手を高く上げると、体との一体感がなくなりそうだが、右ひじを地面方向に向け、右わきを締めた状態を保てば問題ない。ここで右わきが空くと、反動でインから下りやすくなり、ひじが背中側にずれると位置エネルギー（重力）を使いづらくなる

Drill
テークバックの要素を分解して行う

普段、低くテークバックする人は、手の動きと体の回転が一体になっているケースが多い。手を上げる動きと、体を回す動きを分けて考えると、高い位置に手を持っていきやすくなり、重力を使って振りやすくなる

Point 1
ひじを前に出す動きは「クロール」に似ている

クロールで水をかく際も、ひじを高い位置に持っていったほうが手を長く出せる（写真）。ひじが低いと、かく力は弱くなる

Point 2
ひじが背中側だと力が出ない

ひじが体の厚みの中心より背中側にあると、押す力は弱くなる（写真右）。強く押すには、体の厚みの中心よりひじを前にしておく必要がある

＜取材後記＞
重力を感じて振れた
手を高くすると、手と体がバラバラになる感じがしましたが、手は「落ちる」、体は「回る」というふうに分けて考えたら、逆に一体感が出てきました。重力の力も感じられました。

月刊ゴルフダイジェスト2022年9月号より

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