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【右手と左手、どっちが大事?】篠塚武久「右で引いて左で引く。最もシンプルで再現性が高い動きです」

ゴルフのスウィングでは、左手のリードが大事と言う人もいれば、右手の感覚が大事と言う人もいる。いったいどっちが正しいのか? 時松隆光など多くのプロを育てた“桜美式”の篠塚武久先生に話を聞いた。

解説/篠塚武久

1945年生まれ。桜美ゴルフハウス主宰。時松隆光など多くのプロを指導。個性的な教えでジュニアを育て続ける。18年レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞

役割としては、左手は方向を出す、右手はパワーでしょう。でもスウィングの動きは「右を引いて左を引く」。これが一番シンプルで上達も早いんです。

ねじりがゴルフを難しくします。それをなくすために、バックスウィングでは右肩を引いて、ダウンからは縮めていた左ひざをボーンと伸ばす勢いで左肩を引く。


私の今の結論としては「左主体」です。「右手主体」が悪いわけではないですがリスクがある。利き手は器用だから、毎回動きが変わる恐れがある。止まっているボールを打つゴルフでは、運動神経を使わないほうが簡単ですし、そのほうが再現性も上がります。でも「左手リード」というのは難しい。利き手ではないほうを引っ張るのはどうしても弱いし違和感がある。だから、左ひざを使う。すると割と簡単に意識できます。

右肩で引いて、左ひざをのばして引く

PGAの選手にも「引き」の動きは多いと篠塚氏。「回転がパッとくる感じは右の押しではできない。右肩を引けば軽くサッと上げられトップも小さくなる。ダウンからは左ひざを伸ばす動きにつられて左肩が引かれるイメージです」

グリップは「8フィンガー」です。野球のボールも握り込むと速く投げられない。同じような感じで、ヘッドがすごく走るんです。右手の指を使えなくしても、きちんと左手がクラブを持ってくれている。この点からも左が主体です。

ただ、アプローチは感性を使うので利き手のイメージは大事。力一杯振るわけではないですし、感性を生かすためには右手主体で。パターも感性が大事ですが、左右どちらも使う。でも、自分の特徴ははっきりしたほうが対策はしやすいと思います。

グリップは「8フィンガー」

「10フィンガー」から進化して「8フィンガー」に。「右手が使いにくくなるよう親指と人差し指をチョキのように離して握る。7フィンガーでもいいくらいです」

クロスハンドは“引き”の動き

「パッティングでは、稲見萌寧選手などクロスハンドで握っている選手も多いですが、あれも『引き』の動き。右手は器用で瞬間的に反応するから困る。それで握り方を変えるんです」

週刊ゴルフダイジェスト2022年8月23・30日合併号より