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Dr.クォンの反力打法 Vol.47 「切り返し」のタイミングは部位によって違う

GDライブラリ
2021.01.26

バイオメカニクスの第一人者、クォン教授による「反力打法」第47回。前回に引き続き、ヘッドを効率よく走らせるためのキーワード「運動連鎖」の仕組みについて詳しく聞いていくことにしよう。

【語り手/クォン教授】
ヤン・フー・クォン。テキサス女子大学教授。専門はバイオメカニクス。生体力学的に理に適ったスウィングを研究。教え子にタイガーの元コーチ、クリス・コモらがいる

【聞き手/吉田洋一郎プロ】
よしだ・ひろいちろう。D・レッドベターをはじめ、世界の名だたるコーチのもとを訪れ、最新理論を直接吸収。日々探究・研鑽に余念がないゴルフスウィング研究家

前回のお話はコチラ↑

クォン 前回の最後にも出したが、下の図は、体の各部がどの方向に、どれぐらいのスピードで回っているかを表している。

吉田 赤、緑、グレー、青の4つの線がありますね。

クォン 赤が骨盤、緑が胸郭、グレーが腕、青がクラブの運動をそれぞれ示してる。

吉田 横軸が時間で、縦軸が回転速度とありますが?

クォン 縦軸の数値が大きいほど、その部位が速く回っているということになる。

吉田 マイナスの数値は何を意味しているのですか?

クォン 回転の方向だね。プラスは左への回転で、マイナスは右への回転。つまりマイナスはバックスウィングを表している。

吉田 なるほど。そうするとたとえばクラブ(青い線)の場合は、始動と同時にゆっくりと右に動いていき、「C」の段階で右回転のスピードが最大になる。そして徐々に減速して、「E」の段階がゼロ。これがトップですね。

クォン そのとおり。そしてここから左回転へ移行する。つまりダウンスウィングだ。スピードが最大になっているところがインパクトだね。

吉田 マイナスからプラスへと転じるところが切り返しということか。たしかにわかりやすいですね。でも先生、回転方向が切り替わるポイントが、部位によってバラバラですが、これは?

クォン いいところに気づいたね。そこがまさに重要なポイント。たとえば骨盤(赤い線)は、4つのなかで一番早い「D」の段階で回転方向が右から左に切り替わっている。

スウィング開始と同時に、各部の回転速度はマイナスになる。つまりここはバックスウィング。回転速度ゼロが切り返しとなり、プラスに転じるとダウンスウィングが開始されたということ。クラブ(青い線)がトップに到達する前に、腰(赤い線)はすでに逆回転を始めていることがわかる

吉田 この段階でクラブの回転はまだマイナス。つまりバックスウィングの途中……あ、そうか!

クォン うむ。以前「ダウンスウィングは、バックスウィングの途中ですでに始まっている」と話したことがあるが、この図を見れば一目瞭然。クラブがトップに到達する前に、骨盤が左回転を開始し、続いて胸、そして腕が順に左回転をスタート。クラブは最後の最後に下りてくる、というわけだ。

クラブがまだトップに向かって動いているときに、骨盤はすでに左への回転を始めている。体の部位ごとに切り返しのタイミングがズレることによって、運動が上手く連鎖していく

吉田 まさに運動が連鎖している様子が目に浮かびます。

クォン 次回はさらに詳しくこの図を分析していくことにしよう。

Vol.48へ続く

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