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高橋彩華のバーディ講座<アプローチ編>「フィニッシュで胸をターゲットに向けるだけ」

群雄割拠の女子ツアーにあって、常にバーディ数で上位に位置するショットメーカー・高橋彩華。アイアンに続き、アプローチの打ち方で意識しているポイントについて聞いた。

PHOTO/Yasuo Masuda、Hiroaki Arihara THANKS/鎌ヶ谷CC

高橋彩華
たかはしさやか。1998年生まれ。新潟県出身。今季フジサンケイレディスで初優勝。女子ツアー屈指のアイアン精度を誇るショットメーカー

●CONTENTS●
<アイアン編>背中で上げて足で下ろす
<アプローチ編>フィニッシュで胸を目標に
<パッティング編>左手リードでストローク

胸をターゲットに向けるだけ

GD 優勝したフジサンケイレディスでも、コースレコードを出した初日の16番パー5で、20ヤードを寄せて8つ目のバーディを取っていますね。アイアンのコツは「とにかく余計なことをしない」とおっしゃっていましたが、アプローチのポイントはなんですか?

高橋 アプローチも同じで、余計なことをしないことです。

GD 手を使わない?


高橋 そうです。とくにアプローチは手先だけでも打ててしまうので、大きな筋肉でクラブを動かすことを徹底して、胸をターゲットに向けていくことだけをやっています。

GD 手のフィーリングというか、いわゆる“感じ”を出して、いろんな寄せ方を使いたくなりませんか?

高橋 手先の操作で打ち方を変えて、上手くいくこともありますが、ほとんどの状況は、振り幅だけで距離感を出すひとつの打ち方で対応できます。落としどころを決めて、そこにキャリーさせることに集中するほうが、方向も距離もピッタリいく確率が高いんでんです。

Point 1
フィニッシュで胸をターゲットに向ける

「アプローチでもっとも大切なのは、フィニッシュで胸をターゲットに向けること。つい体の回転を止めて、手先でちょこんと打ちたくなるところですが、これがアプローチでいちばんやってはいけない動き。どんな短い距離でも胸をターンさせて打てば、クラブが体の正面から外れないので、距離感も方向性も格段に上がります」

Point 2
インパクトで手元はアドレスの位置に戻る

「意識はしていませんが、インパクトで手元がアドレスの位置に戻ってくることも大切。手元が浮くと、自然とフェースが右を向いてしまいます。手元を浮かせないことを意識するだけでも、方向性がよくなって、アプローチの精度が上がるんです」

Point 3
距離感は振り幅だけ

「距離感は完全に振り幅だけで出しています。そのため、トップとフィニッシュはほぼ同じ大きさ。クラブを上げたぶんだけ等速で振っていきます。手を使わないのはアプローチも同じで、インパクトでパンチを入れたり、ゆるめたりすることはありません」

高橋彩華のアプローチを動画でチェック!

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月26日号より