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【目指せ! ミート率1.5】<後編>理想のアッパー軌道を実現するための4つのポイントとは?

ミート率を上げるためには、適度なアッパー軌道でボールをとらえることと、インパクトでロフトを寝かさないことが重要。そのためには、スウィングでどんなことを意識すればいいのか。

PHOTO/Hiroyuki Okazawa THANKS/ゴールデンクロスCC、ジョイバードゴルフ練習場

解説/河野勝成

こうのかつなり。矢野東のコーチを務めながらアマチュアのレッスンも行うプロコーチ

>>女子プロはなぜミート率が高いのか
青木瀬令奈のスウィングを分析

  • 一般的な男性ゴルファーと同じか、それよりも低いヘッドスピードにもかかわらず、我々を軽々とアウトドライブしてしまう女子プロたち。その大きな違いのひとつが「ミート率」。女子プロのような効率のよいインパクトを実現するためには、いったいどうすればいいのか。青木瀬令奈プロの協力のもと、その秘密をあぶり出していこう。 PHOTO/Hiroyuki Okazawa THANKS/ゴールデンクロスCC、ジョイバードゴルフ練習場 青木瀬令奈あおきせれな。8年間シードを守り続ける29歳。小柄ながら効率のいいインパクトで上位争いを繰り広げる 「ミート率」とは……インパクト効率のよさを表す数値 ミート率とは、ボール初速をヘッドスピードで割った数値で、ボールにどれだけ効率よく力が加わっているかを示す指標となる。たとえばHS40m/sでボール初速が56m/sであれば、ミート率は1.4となる。理想は1.5 アッパー軌道とフェース管理が大事 解説/河野勝成 こうのかつなり。矢野東のコーチを務めながらアマチュアのレッスンも行うプロコーチ プロとアマチュアのミート率の差は、インパクトの形にあるというのは、矢野東を教える河野勝成コーチ。「ミート率を上げるのに重要になるのがインパクト時のロフトと入射角の差。これが少ないほど、スピン量が減り初速が上がる、つまりミート率アップにつながるんです。そこでまず重要になるのが、適度なアッパー軌道で振ること。たとえば青木瀬令奈プロの場合、入射角が3度~5度のアッパーで、インパクトロフトが約14度。ダイナミックロフト(インパクトロフトと入射角の差)は10度程度に収まっています。一方ミート率が悪い人の場合、入射角がマイナス(ダウンブロー)で、かつロフトが寝て当たるため、ダイナミックロフトが15度以上になることも。これがミート率を下げる大きな原因になっているのです」 青木瀬令奈のインパクト球を押せて効率がいい クラブ本来のロフトに対し、ロフトが寝すぎることなくインパクトができている。加えて入射角がアッパー軌道なのでダイナミックロフトが小さく、ヘッドの力を効率よくボールに伝えることができている 効率の悪いインパクト 入射角がマイナス(ダウンブロー)になり、さらにフェースが本来のロフトよりも寝た状態で当たると、ダイナミックロフトは大きくなる。ヘッドの動く方向とボールの打ち出される方向が異なるため、力が伝わらず、スピンも増えるためボールが飛ばない ボールに力が伝わる適度なアッパー軌道を作るには? アドレスで軸が若干右に傾くことで、アッパーに振る準備をする。そのまま軸の傾きを変えずにトップを作り、ダウンスウィングで右腰を前に出さないことでクラブの通り道を確保。インパクトで上体が左に流れることなく、頭が右サイドに残ることで自然なアッパー軌道を作り出している 【瀬令奈流ミート率アップの工夫1】ティーを高くしてアッパー軌道を作る 「ティーアップを高くすることで、自然とアッパー軌道で当たりやすくなるんです」 【瀬令奈流ミート率アップの工夫2】前傾角をキープ 「前傾角がキープできないと、スウィングの軌道は安定しない。特に伸び上がりに気をつけています」 【瀬令奈流ミート率アップの工夫3】腰の高さを変えずに回転 「左腰が上がったり、下がったりすると、軌道が変わります。常に腰の高さは変えないイ メージです」 ミート率を上げるためのポイントをさらに詳しく! 月刊ゴルフダイジェスト2022年7月号より

アッパー軌道はアドレスで作る

ミート率アップには、アッパー軌道とロフトの管理が不可欠。特に大事なのはアドレスだと河野コーチは言う。

「一番大事なのはアッパー軌道になりやすいアドレスを作ること。極端に言えばアドレスさえできてしまえば、アッパー軌道はほぼ約束されたようなもの。ポイントは胸の中心・バックル・ボールを結んだ線が右に傾く直線になること。多くの人はボールを左に置いた分だけ、体も左に傾くため、軌道が鋭角になりやすい構えになっているのです。そこからは簡単。この関係性を崩さないように体全体を回転させるだけ。これだけで安定したアッパー軌道を手に入れることができるんです」


STEP1 アドレス
「右斜め軸を作ってアッパーの準備」

アッパー軌道はアドレス時点で作る。軸が右に傾けば、最下点が手前になりクラブは自然とアッパー軌道になりやすい

【ここもポイント】
右ひじを少し手前に引く

後方から見て右ひじが前に出ていると、ヘッドがアウトサイドから下りやすく、入射角も鋭角になりやすい。右ひじを気持ち引いて構えることで、ゆるやかなアッパー軌道を実現しやすくなる

STEP2 テークバック
「体全体を右に向ける。捻転は不要」

テークバックでは、アドレスで作った軸を変えずに、体全体を右に向けるイメージ。上半身と下半身の捻転差を作ろうとして下半身を無理に止めてしまうと、ダウンスウィングで腰が早く開きやすくなる

【ここもポイント】
クラブは常に胸の前

胸、クラブ、腰が常に同じ面にあるイメージでクラブを上げることで、軌道は安定しやすくなる

STEP3 切り返し
「腰は切らずに腕、胸、腰を一緒に回す」

切り返しで腰を先行させようとすると振り遅れてフェースが開き、ロフトが寝て下りやすくなる。切り返しでは腕、胸、腰が一緒に動き出すイメージでいい

【ここもポイント】
切り返しは右腰を引くイメージ

右腰が前に出るとクラブの通り道がなくなり、上体が伸び上がってしまう。ダウンスウィングでは右腰を後ろに引くイメージを持とう

STEP4 ダウンスウィング
「左肩を引く」

腰を回すのではなく、左肩を後方に引く意識でクラブを振り下ろしてくる。こうすることで自然なローテーションが発生し、フェースが立ちながらインパクトを迎えられる

腰を回すとフェースが開く

腰を積極的に回そうとすると、クラブが振り遅れてフェースが開いて当たりやすい

青木瀬令奈直伝
ミート率アップ練習法

【Drill 1】直ドラ
毎回同じ軌道で打てるようになる

直ドラは、毎回同じ軌道で振れなければ安定した出球にならない。毎回ミスなくとらえられていれば軌道が安定している証拠

【Drill 2】FWのハイティーアップ打ち
前傾角キープの意識が強くなる

フェース面が薄いFWを使ってティーアップした球を打つには、インパクトの高さがズレないことが大事。前傾角キープが身につく

【Drill 3】曲げ球練習
フェース面の使い方が分かる

あえて球を曲げる練習をすることで、球がどのようにフェースに当たったかの感覚を養うことができる

月刊ゴルフダイジェスト2022年7月号より