【久常涼の高弾道アイアン】#3 最後は右手で「ヒョイ」! フェースに乗って、押し込める【動画あり】
切れ味鋭いアイアンショットが持ち味の久常涼にアイアンの極意を教えてもらう本特集。最後は、ボールを押し込みつつ、強くて高い弾道を実現するためのコツと、効果抜群のとっておき練習法を教えてもらった。
PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/よみうりゴルフウエストコース
解説/久常涼
ひさつねりょう。2002年生まれ。岡山県出身。昨年、QT1212位だったにもかかわらず、AbemaTVツアーで9月までに3勝を挙げレギュラーツアーに昇格。後半戦の7試合すべて予選通過して賞金ランク50位に入り、今季のシード権を獲得した。300ヤードを超える飛距離とキレのあるアイアンショットが武器の注目ルーキーだ
●CONTENTS●
#1 アイアンは横から入れて押し込む
#2 右わき腹に“シワ”できてますか?
#3 最後の最後は右手で「ヒョイ!」
最後の最後にフェースを「ヒョイ」
GD インパクトで球を押していることはわかりましたが、それだけでは高い球にはなりませんよね?
久常 そうなんです。少しだけフォローで工夫しています。
GD 工夫?
久常 これはイメージですが、フォローでボールがフェースから離れるギリギリのタイミングで“ヒョイ”って感じで、フェース面を返しているんです。
GD 返すとは具体的に?
久常 ターゲット方向にヘッドを出しながらフェース面を空に向ける感じ。この動きを入れることで力のベクトルが上に働くので、弾道も必然的に高くなるんです。
GD 逆に上がりすぎません?
久常 インパクトで押せていることが条件です。ボールに当たる前にこの動きをやるとただのしゃくり打ちになって、上手く当たったとしても上がりすぎてしまいます。
GD この動きは左右どちらの手を使ってやるんですか?
久常 ぼくの場合は右手です。手首の動きを使ってボールを拾い上げる感じ。練習したときにボールをアイアンで集める際の動きに似ているかもしれません。
右手1本でボール集めするとき、ヘッドを上からぶつけるような動きにならないという久常。「ボールを拾い上げようすると、右手首が勝手に手のひら側に曲がる動きになります。この動きをショットで使うと高弾道ショットになるんです」
押し込んでから跳ね上げる
体全体でボールを上げようとすると右足に重心が残りミスショットの原因に
フェースにボールを乗せるひと工夫
「インパクトから右ひじをグッと伸ばす」
久常涼のアイアンスウィング(前方)
“乗る”感覚が身につく
とっておきドリル
久常 ボールを押し込む感覚を身につけるには、インパクトの状態からフォローの動きだけでボールを飛ばす練習がオススメです。
GD 上手くやるためのコツを教えてください。
久常 ボールを乗せようとしてフェースを左に返す動きはダメです。フェースを返してもボールが真っすぐ飛ぶのが正解で、左に飛ぶのは引っかけているだけ。あとは、手を振ろうとせずに、まずは体の回転を先行させることです。体が回ってから腕が後からついてくる。これによってフェースに乗る時間が長くなるんです。
Drill
フォローだけでボールを飛ばす
Point
体の回転でフェースにボールを乗せる
左に振り抜くと引っかけになる
フェースを開閉させて左に振り抜くと意外と簡単にボールが乗るが、これだと左に飛ぶので引っかけになる
“フェースに乗る”イメージが湧く!
オススメドリルを動画でチェック!
週刊ゴルフダイジェスト2022年5月3日号より