飛距離に直結する「ボール初速」をアップするにはどうすればいいのか。植村啓太コーチによると、キーワードは「脱力」「軌道」「回転」「リズム」の4つ。最後は「リズム」について教えてもらおう。

PHOTO／Hiroaki Arihara、Blue Sky Photos　THANKS／プレミアムゴルフスタジオ代官山

解説／植村啓太

うえむらけいた。1977年生まれ。東京都出身。現在、片山晋呉や中西直人などの指導に当たる。代官山にあるプレミアムゴルフスタジオにてレッスンも行っている

●CONTENTS●
#1　すべては“脱力”から始まる
#2　気持ちよく振り下ろせる“軌道”を見つけよう
#3　1軸ターンで“回転力”アップ
#4　ひざの曲げ伸ばしが飛ばしの“リズム”を生む

ひざの曲げ伸ばしを活用

ボール初速を上げるために、植村コーチが最後に挙げたポイントは“リズム”だ。

「スウィングのリズムを磨くことで、無理なく体の回転スピードをさらに上げることができるのです。そのポイントとなるのが、ひざの屈伸運動です。ブランコをこぐときをイメージしてください。後ろの頂点から落下する瞬間にひざを伸ばし、前側の頂点から戻るときにひざを曲げることで強い遠心力を起こし大きな揺れにつなげます。ひざを伸ばすタイミングがズレると遠心力が発生せず小さい揺れのままですよね。

スウィングも同じで、ダウンスウィングからインパクトへ向かうにつれ、ひざを伸ばしていくことで、ヘッドに遠心力が発生して速く振ることができるのです。ひざを曲げ伸ばしする大きさやタイミングは人によって変わってきますが、自分に合ったひざで作るリズムを見つけることで、無理なくヘッドスピードを上げることができ、ボール初速のアップにもつながってきます」

ひざの曲げ伸ばしを最大限に利用
ホアキン・ニーマンの1Wスウィング

Point
切り返しでひざを曲げインパクト直前から伸ばす

ひざの伸び上がりが早すぎると、ヘッドにブレーキがかかり詰まってしまう

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月22日号より