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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみてVol.2「2本のクラブで同時打ち!? 二刀流ドリル」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

ボクが住んでいるのは、愛媛県今治市。そう、今治タオルが有名なところ。父と母が『乃万(のま)ゴルフ』という練習場をやっていて、ボクもそこを手伝っている。長男なので。

よく「家が練習場なら打ち放題でいいね」って言われる。でも、別にそんなに打たないから、羨ましがられてもね。実際、球を打たない日もある。続けて打つのは競技の前ぐらいで、球数は40球程度しか打たない。内訳はドライバーが2球。フェアウェイウッドが2球。残りがアプローチとパター。200球も300球も、同じように打ってる人を見ると、感心しちゃう。練習場としては嬉しいけどね。

ボクは、同じ球を打ち続けるのが、辛抱できずキライ。なぜなら、ラウンド中、同じ場所から同じ球を打つことなんて、ほぼないじゃない。そこで、飽きないために、よくやるのが両手打ち。そんなの当たり前だろって!? いやいや、ボクの両手打ちは、右手と左手に1本ずつクラブを2本持って打つ。

たとえば、右手に58度、左手に52度のウェッジを持つ。球はそれぞれのクラブなりにセットする。そして、同時に振り上げ、同時にインパクトする
。何の役に立つのかというと、右手と左手が同調しているかをチェックするため。あとは単に面白いから。

アプローチって、右手が悪さをするじゃない(右打ちの場合)。そういう人が、この打ち方をすると、右手のクラブと左手のクラブがスウィング中にガッチャンコしちゃう。つまり、右手と左手が違う動きをしているってわけ。

タメをつくっても、うまくは当たらない。間違いなく右手がダフる。両手ともクリーンに打つには、リリースを早めて、タメをつくらず、体の正面で打つ。ボクはこれを心掛けている。というか、それが体に染みついている感じ。2本同時打ちも、ノーマルバージョンは数球で、あとは変化球で攻める。

わざと芯を外して「死に球」(ポトッと落ちて転がる)を打ったり、逆に開いておいて、めっちゃ止めにいったり。さらに、右と左で微妙に強弱をつけ、同じ落としどころを狙ったり。スライス狙い、フック狙い……。お客さんのクラブで打ったり。どんなクラブだって要領は一緒だからね。

もちろん、全部うまくいくわけはない。でも、それが楽しかったりする。そうやって遊んでいると、母が後ろを通る。「また、きしゃなー(きたない)スウィングして」と笑う。母のゴルフは正統派。曲がらない。二宮家の4人は、ゴルフのタイプが違う。どんな感じかは、今後紹介していくのでお楽しみ!

「こんなふうに2つ置いて、まずは5ヤードから。最初は当たらなくても、体の回転を意識して!」


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+3。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2016年10月11日号より