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【本物の下半身リードをマスター】<前編>渋野日向子がやっている股関節トレーニングが効く!

スウィングではよく「下半身リード」が大切と言われるが、近年、効果的な下半身の動かし方が変わってきているという。スウィング改造に取り組んでいる渋野日向子も、下半身の使い方を意識したトレーニングを行ってきたという。まずは、渋野日向子の専属トレーナー・斎藤大介氏に話を聞いてみた。

PHOTO/Hiroaki Arihara、Tadashi Anezaki

解説/斎藤大介

16年から米女子ツアー選手のトレーナーを務め、20年から渋野日向子の専属トレーナーとして活躍中。現在、小誌で『らくトレゆるスト』を連載中

自分の意思をしっかりと
体に伝えられることが重要

今季からスウィング改造に着手し、春先はなかなか結果が出なかった渋野日向子だったが、シーズン中盤から本来の飛距離が戻ってきて、10月に2勝。結果に結びついてきた。その陰には、専属トレーナーである斎藤大介氏と取り組んできた下半身強化があるという。


「昨年までは飛距離よりもスウィング作りにフォーカスしてトレーニングしてきました。そして、今年に入りスウィング改造に取り組んだことで、徐々に飛距離を上げていくトレーニングを組み込んでいきました。下半身の強化がメインですが、単にパワーをつけるだけではなく、自分の意思で、部位、特に股関節を動かせる機能性も高めるトレーニングをしています。ゴルフはいかに再現性を高くスウィングできるかが大切です。出力だけではなく、『こうしたらこう動く』という自分の意思を体に伝達させることが重要なポイント。下の写真のような傾斜地でもブレることなくショットができるのも、下半身の強化と使い方が上手くいっている証拠だと思います」(斎藤)

ゴムチューブを使って行う
練習前の下半身トレーニング

練習前に渋野が行っているウォームアップのひとつ。アドレスの姿勢から左手にゴムチューブを引っかけて、肩甲骨や腹斜筋の動きを確認しながら引っぱる。この動きができるようになってくると、自然と下半身の動きもよくなってくる

渋野日向子がやっている
股関節ストレッチ

下半身リードを身につける上で、股関節の動きが非常に重要だという斎藤コーチ。「渋野選手は必ず下記のようなストレッチを行い、股関節周りの筋肉を刺激してからショット練習します。こうすることで、股関節の動きを自分で意識しながら振れるようなってきます」

(1)クラブを担いで股関節から前屈

上体を丸めることなく、股関節からしっかりと前傾させていく

(2)足を踏み出して上体を伸ばす

足を前に踏み出す。これも股関節付近の筋肉を刺激する

(3)足を左右に踏み込みながら上体を回す

足を閉じた状態から、テークバックとフォローの動きをする

>>【後編】現在の下半身リードと
以前の下半身リードとの違いとは?

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月30日号より