【読者記者】No.1734「オーバースウィングがどうしても直らないんです!」
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/原木中山ゴルフセンター
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「オーバースウィングが直らない」というもの。果たして解決方法は?
読者記者No.1734 菊地俊光さん
●36歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/10年 ●ベストスコア/82 ●平均スコア/86 ●173㎝・73㎏ ●ドライバー飛距離/260ヤード
先生/船越紀之
75年生まれ、茨城県出身。レッスンでは、技術面の指導は当然として、それ以外に「楽しく」「カッコよく」「スマートに」プレーするコツも教えてくれる。原木中山ゴルフセンター所属
市川さんのお悩み
「オーバースウィングがなかなか直らない」
トップでヘッドが垂れ下がる形になるのがずっと気になっています。何とか直そうといろいろやっているんですが特効薬はまだ見つかっていません
トップをコンパクトにしようという意図は感じられるが、それでも、シャフトが水平な位置を越えて、ヘッドが下がっている(2コマ目)
菊地 オーバースウィングを直したいんですが、どうしても狙った位置でクラブが止まらないんです。
船越 菊地さんのトップの形を見ると、いわゆる「両腕の三角形」がつぶれた状態になっています。つまり、手を背中側に引きすぎているということで、そのせいでクラブが狙ったトップの位置より進んでしまうというワケです。
菊地 そうなんですか。それは気付いてなかった。
船越 まず、始動のときに、ヘッドを少しアウトに上げるイメージで「両腕の三角形」を崩さないように上げてみてください。それだけで、トップはコンパクトになります。それと、もっと右ひざをリラックスさせて、右腰を積極的に回してあげるほうがいいです。腰の回転が少ないと、その分、手を上げたくなりますから。右腰が回っていれば、手を上げなくても、全体として同じ回転量を確保できるので、より小さいトップで済みます。
菊地 すごく「もの足りない」感じがしますけど、手もクラブも十分な高さに上がっていますね。
<問題点>
ヘッドをインに引いている
始動時にヘッドをインに引くほど、クラブが体に巻き付くような上がり方になり、オーバースウィングを誘発しやすい
記者「狙ったトップ位置にクラブが止まりません」
プロ「上げる軌道を変えると止まりやすくなります」
Drill 1
肩から肩の振り幅で打つ
トップ、フォローとも、腕が肩の高さで水平になる位置で止めてスウィング。繰り返すことで、小さいスウィングでもしっかり体を使って振る感覚が身につく。これに慣れると、不必要にトップを大きくしなくても振れるようになる
【Point 1】
「9時」までにコックを終わらせる
始動ではできるだけ手首を使わずに上げていくが、途中から自然にコックを入れ、左腕が「9時」の位置に上がるまでに完了させる
【Point 1】
フォローでは頭を残してボールを見る
トップと同様に、右腕が地面と平行になる地点で、リリースを完了させる。頭がボールを追いかけないようにすると、振り抜き感が強くなる
Drill 2
バックフェースでボールを押して始動
アドレスで、バックフェース側にもうひとつボールを置き、それを真っすぐ飛球線後方に転がすようにして始動すると、手首の動きが抑えられる
<取材後記>
小さいトップにだんだん慣れてきた
「肩から肩」のドリルは、最初は違和感だらけだし、「9時」で止めようと思っても勝手に上がっちゃってたんですが、繰り返すうちに、腕より体で打つ感覚がわかってきました。
月刊ゴルフダイジェスト2021年8月号より