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【寺西明の急がば回るな!】Vol.4「球を操り”自信球”を作る」

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30歳からゴルフを始め、シニアツアーの賞金王にもなった寺西明が、自身の失敗をもとに、スクラッチプレーヤーを目指す全てのゴルファーへ「最短で72を出す」ためのメソッドを伝えていく。今回は自身が長く続ける練習法について語る。

TEXT/Kiyoshi Ogiku PHOTO/Yasuo Masuda

今回は、ショットの話をしたいと思います。

まず、72で回るためには、自分がイメージした球をしっかり打てるようになることが大切だと、ボクは考えています。

ティーショットがOBになるのも、セカンドショットでグリーンを外してしまうのも、結局は自分がイメージした球が打てていないからです。

そういうミスを減らすためには、もっと球をコントロールする力をつけ、自分がイメージした球を打てるようになる必要があるのです。

いま振り返れば、ボクが「ショットが上手くなったなぁ」と感じたのは、9種類の球(①ノーマルのストレート、②高いストレート③低いストレート④ノーマルのドロー⑤高いドロー⑥低いドロー⑦ノーマルのフェード⑧高いフェード⑨低いフェード)を打ち分けられるようになったときだったと思います。


当時アマチュアだったボクにとって、イメージした球を打ち分けられるようになったことは大きな進歩でした。

でも、それと同時に逆球(フェードを打とうとしたときにフック、ドローを打とうとしたときにスライスになる球)を打たない自信がついたことがとても大きな収穫だったのです。

コースに出れば、左だけはダメ。

右だけはダメという状況がいくらでもあります。

そんなとき、絶対に左へ曲がらないフェード、絶対に右に曲がらないドローが打てれば、確実にコースの罠を避けることができるわけです。

この自信と安心感は、実戦の中では大きな武器になります。

当時お世話になっていた先輩にこのことを教わったボクは、確実にスコアが安定していきました。

球をイメージどおりに曲げられることは大事。

でも、「こうやって打ったら、この球は出ない」という自信をつけることも、とても大事なのです。

イメージどおり球を“曲げられる”ことが上達への近道です

曲げ球を究めて自信をつける

練習場では、球を真っすぐ遠くへ飛ばそうとしている人がほとんどだと思います。

しかし、ストレートを打とうとしている限り、球は右にも左にも曲がります。

それでは本当の意味で球をコントロールする力はつかないし、逆球もなくならないのです。

では、逆球をなくし、自分のイメージした球を打てるようになるにはどうしたらいいのか? ここでやってもらいたいのが、様々な球筋を打ち分ける練習です。

フック、スライス、高い球、低い球、大きく曲がる球、小さく曲がる球など、あらゆる球を練習するのです。

球をコントロールするということは、スピンをコントロールすることだとも言えます。

そのためには、漠然と真っすぐ打とうとするのではなく、わざと曲げて、それをコントロールする。 そういう練習が必要になるのです。

このとき、自分がイメージした方向に、イメージした高さで打ち出し、イメージした曲がり幅で打てるようになるのが理想ですが、72で回りたいのであれば、まずはスライスとフックを3段階の高さで打ち分けることを目標にするとよいでしょう。

曲がり幅は多少大きくても構いません。その代わり、約束ごととして、スライスをイメージしたら確実にスライス、フックをイメージしたら確実にフックが打てるようになるまで練習してください。

そうして逆球は打たないという自信がついた頃には、ボールをコントロールする能力が驚くほどアップしていると思います。

最後に。 練習で様々な球筋を打ち分けていると、その中で打ちやすい球と打ちにくい球があることに気づくはずです。

それがわかったら、自分が打ちやすい球をさらに磨き上げ、それを自分の自信球にしてください。 プレッシャーがかかった場面でも、この球ならいつでも打てる。

そんな自信球を作ることができたら、72というスコアは、あなたの目の前にグッと近づいてくることでしょう。

解説/寺西明

30歳から本格的にゴルフを始め2015年のプロテストで一発合格。20年には日本シニアオープンを制し、シニアツアーの賞金王となった異色の経歴を持つプロ。自ら起業した製造業の社長を務める

月刊ゴルフダイジェスト2026年9月号より