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【競技ゴルファー・タニシゲ】Vol.28 アプローチはミート率を“下げる”

谷繁が苦手と断言するアプローチ。前回のレッスンで、ウェッジのバウンスを生かすダウンブローの打ち方、吊り打ちなど、グリーン周りのお助けスキルを伝授され、谷繁のワザの引き出しがさらに増加中。今回のレッスンもグリーン周りだ。

PHOTO/Tadashi Anezaki

谷繁元信 1970年広島県生まれ。88年ドラフト1位で横浜大洋ホエールズ入団。02年中日ドラゴンズに移籍。14、15年はプレーイングマネジャー、16年は専任監督。通算3021試合出場は日本記録、捕手として2963試合出場は世界記録。ベストスコア67
青木翔 1983年福岡県生まれ。2017年渋野日向子を全英女子オープン優勝に導いたコーチ。2020年レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。ジュニアから一般アマチュアまで幅広く指導。「六甲国際ゴルフアカデミー」校長

>>前回のお話はこちら

アプローチでは
ミート率を“下げよう”

青木 引き続きアプローチのレッスンです。

谷繁 もうすくい打ちはしないぞ。

青木 でも何球も打つうちにやっぱりすくい打ちが出ちゃっていましたね。

谷繁 ただ「今、すくった」とか、自分のミスに気付くようにはなっていました。でも、ミスもいろんなタイプがあって、ワザのデパートじゃなくてミスのデパートになっちゃう。

青木 アプローチは基本的にミート率を下げたいんですが、谷繁さんはテークバックで体全体を右に揺らしてから戻す感じで打つことがあります。それはエネルギーを増加させる動きで、ミート率が上がってしまいます。ミート率は、クラブを振ったスピードに対し、球のスピードが出れば出るほど上がります。アプローチでは、それを下げて、球を飛ばさないようにしたいわけです。

谷繁 そのためには……。

青木 スタンスやや狭め、ボール位置はやや左め、重心も左。そのままダウンブローに打つ。

谷繁 それだとすくい打ちができないんだよね。

青木 実践してみるとすごくスピンの利いたボールが出だした。

谷繁 ああいうのが打ちたかったんだよー。アプローチが苦手の俺でもできるんだから、みんなできるって!


青木 そう、クラブの特性・使い方を理解すれば、誰でもできることなんですよ。そして、さらにミート率を下げていくレッスン。最近、アメリカではこういう教え方がされていますよ。

谷繁 出た、アメリカの最新理論。

青木 ボール位置左め、重心も左、ダウンブローの意識はそのまま、シャフトをなるべく自分から見て真っすぐ見えるように構えます。だんだんとハンドファーストになってシャフトが左に傾きがちになるところですが、シャフトは真っすぐで……。

谷繁 言われたように打ってみたら、けっこう振ったはずなのにボールは飛ばなかった。

青木 そうなんです。ハンドファーストに構えるとロフトが立ってボールのスピードが出てしまいますから。シャフト軸は地面となるべく垂直に。

谷繁 ハンドファーストがNGだから、ややハンドレイト気味ぐらいで良さそうですね。

青木 そう。ただ、この時期の芝は薄いので、ヘッドをダウンブローに入れるとやや弾かれる感じにはなってしまいますが、芝が元気になってきたらハンドレイト気味にするワザは使えますよ。

谷繁 ライによっての使い分け、難しいね。基本は、シャフト軸は地面と垂直だけど、薄芝ならハンドファースト気味でもいい、芝が生え揃ってきたらシャフトは真っすぐ、ややハンドレイト気味でもいい、と。

青木 この「難しい」「ややこしい」にしっかり向き合うこと。今、レベルアップの岐路に立っているんです。

谷繁 ハンドファースト、ハンドレイトのことばかり考えていたら、左重心、ダウンブローのことをすっかり忘れちゃったりして。

青木 新しい引き出しを作ると古いのを忘れちゃうっていうのはゴルフあるあるですけれど……。

谷繁 いろんなライで実践あるのみですね。

アプローチでのミート率を下げるため、ボール位置左め、重心も左、ダウンブローの意識はそのまま、シャフトをなるべく自分から見て真っすぐ見えるように構える

青木 左重心を忘れやすい谷繁さんは、スタンスはややクローズでもいいかもしれません。そのほうが左が決まりやすい……左の股関節に体重を乗せる意識がしやすいです。手の反応が減るし、心地よく振れると思います。

谷繁 確かにそうですね。

青木 クラブはヘッドだけを動かすものではありません。谷繁さんはときどき手を使ってヘッドだけ入れようとすることがありますが、クラブごと動かすことを忘れないでください。ダウンブローにクラブごと左に動かす。

谷繁 今日のレッスン、めちゃめちゃ濃くない?

青木 谷繁さんがそのレベルにまで達しているということです。

谷繁 バウンスの生かし方は、早速“谷繁ノート”にメモして引き出しに入れます。

青木 谷繁さんはバウンス殺しをしがちだから(笑)、冬場だけバウンスを増やして、夏に戻すという手もありますが……。

谷繁 それは裏技だねえ。

週刊ゴルフダイジェスト2025年4月8日号より

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