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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.160「ラフからのアプローチは難しく考える必要ナシ!」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

>>前回のお話はこちら

気づけば6月も後半。ゴルフ、ぜんぜんやっとらんなー。今年は「四国アマ」の予選も出る予定ないし、国体も開催が危ぶまれているし、どうもモチベーションが上がらんのよ。でも、みなさんは今まで我慢していた分、プレーしたくてウズウズしているのでは? しばらくコースに行かないうちに季節も変わり、すっかりラフも伸びているかもね。というわけで、今回はラフ攻略法をお話ししようかな。

ラフってさ、なんかかわいそう。言われるほど曲者じゃないのに、みんなから嫌われてさ(笑)。そりゃ、くるぶしが隠れるくらい深いラフは手ごわいけど、ボールが半分見えてるくらいのラフなら身構える必要はない。むしろ、アプローチならラフのほうがいいくらい。なぜなら、フェアウェイからは「止める」「転がす」の2種類の打ち方ができるけど、ラフだと「転がす」の一択でしょ。悩まなくていいじゃない。それに、フェアウェイだと綺麗にクラブが入るとスピンで止まっちゃうけど、ラフだと綺麗にクラブが入っても止まらないでしょ。そこがいい! 転がって寄るじゃん。

特別なテクニックを使わなくても寄るなんて最高でしょ。ヘッドを走らせ、フワッと上げて止めようなんて思っちゃダメ。そりゃ成功すればカッコイイかもしれないけど、まず失敗する。100回打って90回は失敗すると思っていい。そんな確率の悪い勝負ははなから放棄すべし。悪いことは言わない、ラフは小細工しないのが一番。とにかく普通に打つ。そうすれば、勝手に転がるので、それでよし!

よく「オリャッ!」と力いっぱい打つ人がいるんだけど、これもアカン。明らかに、テークバックとダウンスウィングのリズムが変わってしまうからね。ボールが半分見えるラフなら、芝の抵抗はさほどない。なんならパターでも出る。8番や9番でも、楽勝でヘッドは抜けるはず。だから絶対に「オリャッ!」はダメ。リズムは一定に。これを心がけるといい。

ラフからのアプローチは選択肢が転がしだけなので、悩まなくなるぶんシンプルに打てる。無理をして球を上げようとすると、大ケガにつながるので注意

練習場のマットだとラフの練習はできないと思うかもしれないけど、テクニックがいらないから、イメージするだけでOK。その辺に、ちょこっと出す感じで打ったらいい。クラブもなんでもいい。どんなクラブでもスウィングを変えずに打てば、ロフトが勝手に弾道を変えてくれる。8I・9Iなら低弾道、PW・52度なら中弾道、SWならやや高弾道になるだけ。間違ってもSWだからといって高く上げようとしないことだよね。

試合じゃなければ、そこまで深いラフはないかもしれないけど……もしも、くるぶしまで隠れるほどの剛ラフでも、気負う必要はナッシング。芝が絡まってつかまるので、やや右を向いて打つ。飛ばないのでロフトが立ってるクラブをチョイスする。心に留めておくのはそれぐらいじゃないかな。素振りした場所と、ボールのある場所で芝の状態が違い、思ったより飛んじゃうとかあるけど、それはプロでもコントロールできないので「しょうがない」という言葉で片づけよう。とにかく、ラフなんて簡単! ラフなんて楽勝!

そう思って、夏のゴルフを楽しんでみて。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2020年7月7日号より