驚異の330Y! ハワイ大学・大石敦也の飛びの秘密は“タテの動き”にあった
現在、ハワイ大学に在学中でトーナメントプロを目指す大石敦也は、ヘッドスピード60m/sを誇る飛ばし屋。そんな大石を指導する吉田直樹コーチが、アマチュアでも真似して飛ばせるポイントを教えてくれた。
PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/フェニックスゴルフアカデミー
- ヘッドスピード60m/s、330ヤードを飛ばす驚異の学生ゴルファー・大石敦也の飛ばしの秘密を、コーチを務める吉田直樹が解説! PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/フェニックスゴルフアカデミー 解説/吉田直樹 1978年生まれ。兵庫県出身。幼少期をアメリカで過ごし、有名コーチの指導を受け、最先端レッスンを展開中。谷原秀人……
タテの動きが
飛距離アップのカギ
――とてつもない飛距離を出す大石選手ですが、スウィングのどこを参考にすると、我々のような一般ゴルファーが飛距離アップできるんでしょうか。
吉田 いま、PGAツアーの若い選手を中心に、体の上下の動きを使って飛ばす選手がどんどん増えています。ハワイでゴルフの腕を磨く大石選手もそうで、左右に体重移動したり、体を回転させるヨコの動きではなく、タテの動きを上手く使っているんです。タテの動きは、誰もが速く、強く動けるんですよ。
――タテの動きって、誰でも速く動けるんですか!?
吉田 そのゴルファーの最速を出すなら、タテの動きを取り入れることが絶対に必要です。
ココを真似たい!①
左足を強く素早く踏み込む
「大石選手のスウィングで真似してほしいポイントは、切り返しからの左足の踏み込みです。ゆっくりじわっと踏み込むのではなく、切り返した瞬間、体の重心を上から下へ動かすように瞬間的に素早く踏み込みます」(吉田)
タテに振り下ろすと速く振れる
体の重心を上から下に動かしながら、脱力した腕をムチのように振り下ろすと、素振り棒を速く振れる。タイミングが合えば、どんどんスピードアップできる。これが地面反力を使って振る感覚につながる
ヨコに振り回すと速く振れない
体の回転を使って素振り棒を水平に振ると、素振り棒の先が遠回りしていく感じになってしまう。肩、腰、腕の力をどれだけ使っても、タテに振り下ろしたときの瞬間的なスピードを出すことはできない
小さく、強く、速く
スクワットする感覚
吉田 切り返した瞬間、左足を踏みますね。
――タテの動きですね。
吉田 次に左足を伸ばします。
――踏んで、伸ばす……。
吉田 切り返しで踏んで、ダウンスウィングの後半で伸ばすわけですから、「踏む」「伸ばす」というより、体の重心を上下させるように小さくスクワットする感覚に近いですね。
――スクワットですか!
吉田 小さく、強く、速くですから、「地面を蹴る」と言ったり、「右サイドでシャフトをしならせる感覚」と表現するプロもいます。短い素振り棒などを振ると、感覚をつかめますよ。
ココを真似たい!②
ハーフウェイダウンから左足を伸ばす
「切り返しで左足を踏んだら、ハーフウェイダウンでは逆に左足を伸ばします。ほんの一瞬の間に左ひざを曲げて伸ばす、ちょうどスクワットする感覚です。この動きで地面反力が発生して、クラブが急加速。右サイドでシャフトをしならせる感覚が生まれます」(吉田)
体の重心は上→下→上と動く
1コマ目のトップのとき、体の重心位置は高い。2コマ目で左足を踏んで体の重心は下向き、3コマ目では左足を伸ばして体の重心は上向きになっている
ココを真似たい!③
インパクトで左ひざが伸びる
「インパクトからフォローにかけて、左ひざが伸びています。これは、左足を踏むことで発生した地面反力を受けて、左ひざが伸ばされるからです。方向性を上げるなら、左ひざを伸ばさないスウィングもありますが、飛距離アップしたいなら、左ひざが伸びる感覚をつかむべきです」(吉田)
地面反力を受けて左足がわずかに浮く
1コマ目のハーフウェイダウンで左ひざを伸ばし始めて、2コマ目で左ひざは完全に伸びている。3コマ目では左足が少し浮いて、少しズレた後ろに着地している
>>後編はこちら
- ヘッドスピード60m/s、330ヤードを飛ばす驚異の学生ゴルファー・大石敦也の飛ばしの秘密を、コーチを務める吉田直樹が解説! PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/フェニックスゴルフアカデミー 解説/吉田直樹 1978年生まれ。兵庫県出身。幼少期をアメリカで過ごし、有名コーチの指導を受け、最先端レッスンを展開中。谷原秀人……
週刊ゴルフダイジェスト2024年5月7・14日合併号より