【ゴルフジム】「アイアンがすくい打ちになってしまって全然飛びません」

ゴルフジム

2023.12.10

KEYWORD アイアンすくい打ち下半身リード奥山ゆうし練習法

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アイアンがすくい打ちになってしまう」というもの。その解決法とは?

PHOTO／Yasuo Masuda　TEXT／Daisei Sugawara　THANKS／BULLET GOLF 海岸通り

教える人／奥山ゆうし

おくやまゆうし。83年生まれ、埼玉県出身。日本大学ゴルフ部を経て、07年、プロ転向。11年、茨城県オープン優勝。現在、「BULLET GOLF 海岸通り」などでレッスン中

＜今週のお悩み＞
「アイアンでボールをすくってしまいます」

●泉裕一さん（43歳／ゴルフ歴1年／ベストスコア100／平均スコア110／身長178cm）
インパクトの時点で左手首が甲側に折れていて、フェースがかなり上を向いて（インパクトロフトが寝て）いるのがわかる（3コマ目）。そこから強烈にインサイドに振り抜いていて、オープンフェース+カット軌道の「飛ばない」打ち方になっている

泉　アイアンでヘッドがボールの下をくぐってしまって、全然飛びません。

奥山　切り返し直後に体が前（目標方向）に突っ込んでいるのが気になります。そのときにもう、クラブがリリースされてしまって、ボールのかなり手前からフェースが開いた状態で下りています。

ダウンスウィングの順番が間違っています

ダウンスウィングでは、下半身が先行して、上半身と腕（クラブ）が後からついてくることで自然にタメが作られ、インパクト直前のタイミングでリリースが起こる。上半身から切り返してしまうと、リリースが早まり、ボールをすくう打ち方になりやすい

泉　それで、下をくぐっちゃうんですね。

奥山　そうです。しかも、当たった後に、手首をフリップ（右手首を手のひら側に折る動作）しているので、ボールが前に飛ばずに、ポコンと上に上がるだけになっているんです。

泉　なるほど。

奥山　まず、ダウンスウィングでリリースを我慢して、腰が45度くらい回ったところで一気にリリースする感覚を覚えましょう。ダウンスウィングの途中でクラブを止めて、そこからトップまで上げて、また途中で止めるというのを何回か繰り返してみてください。途中で止めたときには、クラブのリリースをしっかり我慢できているかどうかチェックします。

泉　手首をほどかないで下ろすと、腰を先に回す感覚が出てきますね。

奥山　何回か繰り返したら、最後に一気にフィニッシュまで振り抜いてください。イン‐アウトの軌道を意識して、フォローでは右手が左手の上になるように返していくのがコツです。

泉　このイメージで実際に打つと、ヘッドが上から入って、ボールがつかまる感じがします。

これで解決！
「リリースをなるべく我慢して
　インサイドから振り抜こう」

インから下ろすには腰の先行回転が必要

腕とクラブの角度をできるだけ保持したまま、少し極端にインからクラブを下ろしてみる（写真）。腰を先行回転させないと、手を下ろしづらい（スペースが狭い）ので、下半身先行のダウンスウィングの感覚がわかる

Drill 1
地面にクラブを置いてイン-アウトに振る

イン‐アウト軌道の目安になるように地面にクラブを置き（写真）、それをなぞるように意識して振る。インから下ろす体の動きを覚えられる

Drill 2
ハーフウェイダウンを繰り返して打つ

ダウンスウィングの途中まで下ろす動作を何度か繰り返し、最後にボールを打つ。途中で止まることで、そこまではクラブのリリースを我慢する感覚がつかめる

Point
インパクト後はフェースを地面に向ける

左手首を折らずにインパクトすると、フェースをスクエアにしてボールをとらえられるが、その後はフェース（あるいは右手のひら）を下に向けるイメージで振るとボールがつかまる

週刊ゴルフダイジェスト2023年12月19日号より