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【ゴルフジム】「ユーティリティより長い番手が上手く打てません」

KEYWORD FWUT藤井誠

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「UTより長い番手が上手く打てない」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ザ・プレミアムバックステージ虎ノ門

教える人/藤井誠

ふじいまこと。58年生まれ。米軍多摩ヒルズGCで長く副支配人を務めながら、「多摩キッズ」を創設、ジュニア育成に力を入れる。現在、「ザ・プレミアムバックステージ虎ノ門」アドバイザー兼インストラクター

<今週のお悩み>
「UTから上が自信がなくて使えません」

●澤木幸子さん(ゴルフ歴8年/ベストスコア106/平均スコア115/身長149cm)
トップで右ひざが右に、ダウンスウィングで左ひざが左にずれている。ひざが横ずれすると、腰から上が傾いてしまい、軸回転が難しくなる。長いクラブほど、軸を揺らさずに「静かに」回転する必要があるので、ひざの横ずれは直したいところ

澤木 長いクラブがとにかく自信がなくて、コースだとUTの距離なのに、7番アイアンで刻んだりしてしまいます。

藤井 長いクラブを打ちこなすコツは、軸をずらさないこと。澤木さんの場合、少しひざが左右に動きすぎてしまうので、軸が揺れてミートしづらくなっています。ちょっと極端ですが、たとえば、バランスボールの上にひざ立ちになって、それで上体を左右にねじることができたら、軸がずれていないということです。

澤木 かなり難しそうに聞こえますが……。

藤井 もちろん、実際にバランスボールでやるのは難しいですが、普通に立った状態でもできます。胸の前でクラブを立てた状態で、体を回して手元を左右に動かしてみてください。ヘッドの先は私が押さえますから、動くのは手元だけ。頭は不動、体は回転です。

右手の力に頼りすぎています

体の回転が止まって右手で打ってしまう
始動で右手を使いすぎてしまうと、それにつられて体全体が右に動きやすい。そこで、無理に頭だけ残そうとすると、ひざをずらしてバランスを取ることになり、軸がずれる。そうなると、体が回転しなくなるので、最後は右手で打つことになる

澤木 あ、なるほど。軸を中心に回っている感じがわかります。

藤井 そこでひざを左右に動かしてしまうと、体が回転しないで、腰を左右に突き出すような形になるじゃないですか。それが、長いクラブが当たらない原因になるんです。

澤木 なるほど。

藤井 切り返しで、左のお尻を後ろに引きながら、スクワットするみたいに下半身を沈み込ませると、腰が横ずれしません。お尻を後ろに引けないと、腰が逆に前にずれてしまうので、頑張って沈んでみましょう。

これで解決!
「ひざを左右にずらさず
 体の回転で打とう」

長いクラブは軸をずらさず回転して打つ

短いクラブは、手の力を使ってクラブを上下に動かしても何とか打てるが、UTくらいの長さになると、軸回転で入射角を安定させないとミートするのが難しくなる

ひざをずらさずに上体を回転する

下半身(腰)をその場で回転させると、その上にある上体も同じ軸で回転する(横にずれない)。ひざを横に動かすと、腰も横ずれして、上体はほとんど回転しない

Point
切り返しで左腰を後ろに引く

切り返しでは、左腰(左尻)を後ろに引きながら、体全体を沈み込ませるイメージを持つと、フォロー側まで1本の軸で回転できる。入射角が安定し、ミート率が上がる

Drill
バランスボールの上で上体を回す

クラブを胸の前で立て、ヘッドを誰かに固定してもらう。バランスを取りながら上体を回して、手元を左右に動かす。どこを軸に回ればいいかの感覚がわかる

週刊ゴルフダイジェスト2023年8月1日号より