Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 【読者記者】No.1813「アイアンでヘッドが手前から入りやすい。体の伸び上がりが原因でしょうか?」

【読者記者】No.1813「アイアンでヘッドが手前から入りやすい。体の伸び上がりが原因でしょうか?」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンでヘッドが手前から入る」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/サウスゴルフアカデミー埼玉スタジオ

読者記者No.1813 市川裕一朗さん

●54歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/30年 ●ハンディキャップ/7 ●ベストスコア/70 ●平均スコア/80 ●179cm・76kg ●ドライバー飛距離/260ヤード

先生/川村亨

79年生まれ、岩手県出身。東北福祉大ゴルフ部を経て、13年、プロテストトップ合格。体に合うスウィング探しを根気強くサポート。「サウスゴルフアカデミー埼玉校」インストラクター

市川さんのお悩み
「アイアンが少しだけ手前から入ってしまう」


ダウンスウィングで体が伸び上がる傾向があって、そのときにクラブが寝てボールの少し手前から入ります。どうしたら伸び上がりが止まりますか?


大きな欠点がない、まとまったスウィング。ただ、インパクトで少し左肩の上がりが大きいので、最下点がボールの手前になっている可能性はある

市川 アイアンが少し手前から入るんです。ダウンスウィング後半で伸び上がるのが原因じゃないかと……。

川村 元々伸び上がるクセがあったんだと思いますが、それ自体はあまり強くないです。むしろ、伸び上がらないように意識しすぎるからか、右側屈が強くなって、インパクトで左肩が上がっているのが気になります。左肩が上がるということは、右が下がっているということで、重心が右に残って、最下点が右足寄りになります。

市川 だから、ボールの手前から入りやすいのか。

川村 そういうことです。左肩を上げないスウィングは、左手を真っすぐ前に出して、その下の空間に右手を振っていく感覚です。ドライバーを杖代わりにして、左手のひらでしっかり下向きに押さえながら振ると、左肩の高さを意識しやすいです。

市川 左肩を上げないことで、最下点の位置が勝手に左足寄りになるのがわかりますね。

<問題点>
ダウンスウィングで左肩が上がりすぎる

インパクトで左肩が上がってしまう人は、上体を右に傾ける動きが強く、右足寄りにインパクトポイントがあるということ

記者「伸び上がらないように右サイドを縮めています」
プロ「左肩を上げてしまうと最下点が右にずれます」

左肩が上がらないように意識してインパクトまでスウィングを進めると(写真)、重心が左に移り、最下点の位置も左足寄りに自然に移動する。この形をイメージして振ることで、手前から入るのを回避できる

記者「左肩が勝手に上がってしまいます」
プロ「左手を押し下げるイメージがいいんです」

最下点がボールの手前になってしまう原因は、テークバックでの右ずれ、上体の起き上がり、ダウンスウィングでの右わきの締めすぎなど、いろいろある。左手の位置を固定し、左肩を上げないことで、このほとんどが解消される

押し下げる圧力が弱いと棒が傾く

Point
クラブを真横に引っ張るイメージ

右の上腕部を外旋させた状態(ひじを内側に絞る動き)を保つと、ダウンスウィングでクラブを引っ張る形になり、左サイドでインパクトしやすい

わきの締めが甘いと引っ張れない

Drill 1
左手で長い棒を支えながら打つ

長い棒(ドライバーでも可)を左手で垂直に支え、垂直を維持したまま右片手でボールを打つ。右サイドが下がらないので、クリーンに当てやすい

Drill 2
右足かかと横にかごを置いて打つ

右足かかとを飛球線後方に突き出すように回転すると、右ひざが前に出て上体が右に傾く。右かかと外側にかごを置き、それを蹴らないように振ると、スムーズに左サイドに乗っていける

かごを蹴ると体が右に残りやすい

<取材後記>
肩の意識はあまりなかった
取材前は右足の前で打つ感覚で、左に乗り切れていないのかなと思っていましたが、左肩が上がっていたとは盲点でした。左肩を下げたら、楽に左に乗っていけたので驚きました。

月刊ゴルフダイジェスト2023年5月号より