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【読者記者】No.1811「ゆっくり振りたいのに、コースだとついスウィングが速くなってしまいます」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ゆっくり振りたいのに速くなってしまう」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/八王子ニューゴルフ

読者記者No.1811 小山幸長さん

●59歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/6年 ●ベストスコア/89 ●平均スコア/90 ●177cm・88kg ●ドライバー飛距離/270ヤード

先生/井上靖

71年生まれ、神奈川県出身。本能的で体にやさしいスウィングを追求。「八王子ニューゴルフ」、「honobo Golf」、「飛鳥ゴルフ練習場」、「相模川ゴルフガーデン」でレッスン中

小山さんのお悩み
「ゆっくり振りたいのに速くなってしまう」


スウィングが速くなるとミスが出るのでコースでは「ゆっくり」を意識して振っているんですが、それでも速くなってしまいます。どうしたらゆっくり振れますか?


トップで両ひじが曲がっているのは、力まずに振ろうとする意識の表れ。ただし、グリップに力が入っているので、インパクト付近は力みが発生している

小山 コースだとどうしても力み、スウィング全体が速くなります。

井上 力みのスタートはグリップ圧にあります。地面からクラブを拾い上げるときくらいの、ゆるいグリップ圧にすると、上体の力みも抜けて、ゆったりしたスウィングになるはずです。

小山 しっかり握ろうと思っていたのが、逆効果だったのか……。

井上 コースでは1回、全力でギュッと握って、そのあとスッと力を抜くといいんです。練習では、左手の小指と薬指を外して打つと、ゆるく握る感覚がわかりますよ。

<問題点>
アドレスでグリップを強く握りすぎる

指のほぼ全部の関節が締まっていて、すき間なく握られている。「しっかり」握るつもりで、強く握りすぎてしまっている人は多い

記者「どうして速くなるのか自分でもわかりません」
プロ「グリップ圧が強いのが最大の原因です」

地面からクラブを拾う力加減で握る
グリップは「握る」というより「持つ」、あるいは「支える」イメージだと、無駄な力が入りにくい。たとえば、地面からクラブを拾い上げるときのような、最低限の力でグリップすると、上半身の力みも取れスウィング全体がスムーズになりやすい

記者「動き出しがいちばん速くなっちゃいます」
プロ「始動前から止まらずに動き続けるといいんです」

左足を軽く踏み込んでからスウィングスタート
「静」から「動」に移ろうとするとき、筋肉は急激に動きやすい。「動」から「動」なら、比較的小さい力しか発生させずに動くことができる。アドレスでじっと止まっている時間を短くし、たとえば、左足を軽く踏んで始動するとスムーズに動ける

グリップ圧を弱めるドリル1
左手の小指と薬指を外して握る

左手の小指側3本は、とくに力が入りやすい。小指と薬指を外して振ると、それでも問題なく振れることがわかり、力みが取れる

グリップ圧を弱めるドリル2
左右ともグリップをつまんで握る

両手の親指と人差し指だけで(支えられなければ中指も使って)クラブをつまんで振ると、グリップ圧を限界まで弱める感覚がわかる

<取材後記>
力が入らないのに打感がよかった
指を外したり、つまんだりして振ると、全然力が入らないのに、むしろ普段より速く振れる感じがして不思議でした。体の回転もスムーズになって、打感がすごくよかったです。

月刊ゴルフダイジェスト2023年4月号より