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【プロスペック】「7Iよりもピンが狙える」ロフトを寝かせた特注UTが勝利のカギ。青木瀬令奈の14本

プロの14本のクラブセッティングと、それらのクラブを選んだプロのこだわりを紹介する連載「プロスペック」。今回は、先日の資生堂レディスでツアー3勝目を挙げた青木瀬令奈のセッティングに注目。

PHOTO/KJR

青木瀬令奈
あおきせれな。1993年2月生まれ。群馬県出身。前橋商業高を経て、2011年プロ入り。2017年ヨネックスレディス、昨年のサントリーレディスに続き、7月の資生堂レディスでツアー3勝目

「暑い群馬の出身なので暑さには強いんです」。灼熱だった4日間の資生堂レディスを制した青木瀬令奈。“飛ばし”よりも“自分流”を貫くゴルフは14本にも表れている。開幕直後は7番アイアンを入れていたが、今、その番手は「スリクソンZX」のUT。替えた経緯を本人に聞いた。

「替えたのは3月末の葛城(ヤマハレディース)から。カギとなるパー3がこの番手の距離で、練習場でこのUTを打ってみると、7Iよりもスピン量が500回転多く、『ピンを狙えるな』と決めました。ただし、ロフト28度(6U)しかなかったので、ロフトを2度寝かせて30度に調整してもらい、7Uとして距離を合わせました。長さもやや短め。スクエアな向きがわかりやすいようにスコアラインを白く塗っています。距離を合わせるカットショットも打ちやすいので頼りになっています」

その後の試合も、このUTで狙うパー3が多くあり、継続して使っている。

ドライバーは開幕からゼクシオX。これを使う決め手のひとつに“直ドラ”のしやすさを挙げる。

「パー5の2打目は、高低とライン出しと距離の3つが重要です。例えば、低い球で左サイドへのミスを避けながら距離を稼ぐには“直ドラのカット”が欠かせません。『ゼクシオX』はソール前面に丸みがあって抜けやすく、下めで打ってもボールが適度に浮くので最適です。

優勝した資生堂レディスでも打ちましたし、翌週のニッポンハムレディスは7番パー5の2打目が、木の枝でスタイミーになりやすく、4日間ほぼ直ドラでした。同じゼクシオXユーザーの菅沼菜々プロも直ドラをやっていますよ」

「昨シーズンは46インチでしたが、今年からルールで長さ規制が入ったので45.5インチ。構えるとシャローで丸~く見えるので球が上がりそうなイメージがあって”直ドラ”にはもってこいなんです」(青木)。地面から打った際のソールの抜けも良いと話す

5W(18度)、7W(20度)、9W(23度)の3本は2モデル前の「ゼクシオ10」。シャフトは「アッタスキング」。この3本で165~195ヤードをカバー

「スリクソンZXハイブリッド」は「リーディングエッジが前に出ている”出っ刃”タイプで、見るからに球が上がりそうなのもいいんです」(青木)。6U(28度)と印字されているが、調整によってリアルロフトは30度。7番アイアンの代わりの7Uとして使用。シャフトは高弾道が持ち味の「アッタスMB HY」
ウェッジは、青木の出身、群馬県に拠点があるグラインドスタジオの2本。「アイアンとウェッジはグースネックが好み。そのとおりの形です」(青木)。この2本はN.S.プロ850GH(R)を装着

使用ボールは風に強く飛距離が出る「スリクソン ZスターXV」。トリプルトラックと同じラインを描いている。「せれにゃん」の絵が入る

青木瀬令奈の14本

週刊ゴルフダイジェスト2022年8月2日号より