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【ギア選びのウソホント】『ボーケイ』はアベレージゴルファーにこそ向いている?

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

前回は『ボーケイSM8』や『ボーケイ フォージド』が重心位置を前寄りに移動したという話をしましたが、鉄の塊を昔ながらの鍛造や鋳造によって成形するだけでは“浅重心”のウェッジは作れません。ホーゼルの長さの調整はもちろんですが、最新アイアンのようにタングステンやチタンといった異素材を内蔵することで重心距離や高さを変えることなく浅重心化に成功しています。

その浅重心設計のおかげで、ダウンスウィングではロフトをキープしやすく、自然に適正ロフトでインパクトを迎え、かつ抜けがよくなるので、ロフトどおりの高さと距離がしっかり出て、狙ったところに止まるボールが打てるようになるのです。最新技術を詰め込んだとはいえ、クラシカルな形状なので上級者はスイッチしやすく、またミスしにくい設計なのでアベレージゴルファーでも使いやすいウェッジだと感じました。

今回紹介した『ボーケイ』は“浅重心”、前々回取り上げた『マックダディ PMグラインド』や『ミルドグラインドハイトゥ』は “高重心”、ウェッジメーカーの雄であるクリーブランドの『CFX』はキャビティ構造で“深重心”と、各社でゴルファーのスウィングを分析し、重心位置をいろいろ考えながらウェッジを作っているのです。

ウェッジも、実は見えないところで確実に進化していた!

堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」


週刊ゴルフダイジェスト2021年6月1日号より