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【ギア選びのウソホント】Vol.161 ユーティリティは“ウッド形”がやさしい理由

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

ユーティリティには他のクラブと違い形状が2種類あります。ウッド形はフェアウェイウッドのような形状で、チタンやカーボンといった素材を使用することで、余剰重量をヘッド後方に配分し、重心深度が深くなっています。それによって打点ミスをしても飛距離ロスが減り、球は上がりやすくなっています。反対にアイアン形の素材には鉄との合金であるスチールなどが使用され、中空構造のモノが多くなったにせよ、ウッド形に比べてネック軸回りの慣性モーメントが小さいため、操作性の高さが売りになっています。

ここまではよく言われることですが、ヘッドの重心位置以上にこの2つには大きな違いがあることに、ふと気付きました。調べてみても、その点について述べている人はほとんどいなかったので、ここで共有したいと思います。それは“バルジ(フェースの左右方向の湾曲)”と“ロール(フェースの上下方向の湾曲)”の有無です。ウッド形のようにバルジがあると、トウ寄りで打ったボールはフック気味、ヒール寄りだとスライス気味の軌道になる“ギア効果”を得られます。そのおかげでミスヒットしてもミスの幅が少なくなるのです。アマチュアゴルファーにはウッド形が簡単といわれるゆえんです。

堀越良和

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2023年11月28日号より