【比嘉一貴】難コース、古賀GCの日本オープンに挑んだ、ドライバー抜きスペシャルクラブセッティング


2019年9月のライザップKBCオーガスタでツアー初優勝を飾った比嘉一貴。日本オープンでも上位で活躍、ドライバーを抜いて難コースの古賀GCに挑んだ、特別なクラブセッティング。

ひがかずき/1995年生まれ沖縄県出身。158センチと小柄ながら、バツグンの身体能力でツアーの第一線で活躍。9月に行われたライザップKBCオーガスタでツアー初優勝
日本OPではドライバーを抜いた
比嘉の実力の高さは周囲の誰もが認めるところで、彼のプレースタイルは、とにかく思い切りがいい。そんな思い切りのよさはクラブ選びにも反映されている。先日古賀GCで行われた日本オープン。ここで比嘉はドライバーをバッグから抜く奇策をとった。

バッグからドライバーを抜いて日本オープンに挑んだ

「悩みましたが、入れないことである意味吹っ切れました」
勝負の武器、ブリヂストンJGRの3W、15度
「練習ラウンドをした結果、ここでは必要ないと割り切りました。ドライバーを使ってナイスショットをしても、それが必ずバーディにつながるわけじゃない。古賀では、それよりもフェアウェイから高い球を打ってボールを止めることが要求されるんです」

「ティアップしたときと芝から打ったときの距離の差を把握しておくことが大事」だと比嘉。ティショットで使う場合は、状況次第でドライバー並みに飛ぶ
身長158センチとツアーの中では小柄な比嘉だが、その小さい体にはゴルフに必要な緻密さが詰まっている。日本オープンの結果は5位に終わったものの、今季最難関コースと言われた古賀を比嘉流で戦い抜いた。コースに合わせてクラブを入れ替えるという比嘉の柔軟さはわれわれアマチュアも見習うべき。
硬いグリーンもUTなら攻略できる
ドライバーを抜いて、UT3本、ウェッジ4本のセッティングで挑んだ比嘉。グリーンを狙うクラブの厚み、ショートゲームの重要性を重視したセッティングとなった。

硬いグリーンを上から攻めるには、やはり高さを出す必要がある。2本のウッド型UTとアイアン型UTを自在に使い分ける
高さが出せて楽に飛ぶ「ツアーB X-CB」アイアン

アイアンはソフトな打感がお気に入りの「ツアーB X-CB」。ソール幅にやや広さを持たせていることで、高さをしっかりと出すことができる
ウェッジは不動の3本「ツアーB XW-B」

14本のセッティングを柔軟に組み替える比嘉だが、ウェッジの3本はほぼ替えない。重要な距離だけに感覚を重視

14本のセッティングを柔軟に組み替える比嘉だが、ウェッジの3本はほぼ替えない。重要な距離だけに感覚を重視
手の感覚を消しオートマチックに打ちたい

パターはスクェアに構えやすいマレット型のセンターシャフト。ターゲットに対して正確にヘッドが出せる。ゴールドのフォルムもお気に入り

パターはスクェアに構えやすいマレット型のセンターシャフト。ターゲットに対して正確にヘッドが出せる。ゴールドのフォルムもお気に入り
ビッグドライブよりも“270Y真っすぐ”を選んだ


PHOTO/Tadashi Anezaki
週刊GD2019年11月12日号より