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会員権もデジタル化の時代に? 米で“NFT”を利用したゴルフリゾートが誕生

アメリカ、オレゴン州に“NFT”を会員権として利用したゴルフリゾートが誕生した。

最近よく耳にすることが多くなってきたNFTは「代替不可なトークン」を指し、簡単に言えば「偽造や改ざんの難しいブロックチェーン技術によって、ある資産の存在や所有権者を証明するデジタルデータ」のこと。

これまでアートやゲームの分野で使われることが多かったが、これを”会員権”として利用しているゴルフコースが誕生したのだ。

場所はアメリカ・オレゴン州、既存のアスペンレークスGCというコースを、不動産開発などを行う会社が買収し、総合リゾート「リューリゾート(Rhue Resort)」として再開発。コースに大改造を施し、スパやワインのテイスティング施設が増設されたほか、いずれはホテルや住宅なども造られる予定だそう。

さらにはフロリダやアリゾナ、モンタナでも同リゾートを開発し、会員が利用できるようにする計画もある。

このリゾート会員権の売買がNFTで行われるわけだが、NFT市場はさらなる成長が見込まれることから、ゴルファー外からの注目も浴びている。

ゴルフマガジン誌のインタビューで同リゾートのシンディ・ワイアントCEOは「多くの人々が仮想通貨を持っているが、彼らにはあまり選択肢がない。ただ、通貨を売買するだけだ」と語っている。

リューリゾートのNFTはイーサリアム(仮想通貨)を通じて購入できるが、現在はディスカウント価格として1万ドル前後で購入できるようになっている。会員数の上限は1万人。仮想通貨を持っておらず、NFTにも興味がない人には、リューリゾートが代わってNFTを購入するサービスもあるそう。

何やらバブル前夜の日本の会員権のような雰囲気で、ゴルフ目的というよりNFTの値上がりを期待して購入する向きのほうが多そう。

以前にも、NFTを使ったゴルフコースの買収・開発の話はいくつかあったが、その後”形”になったゴルフコースはない。いずれにせよ、今後リューリゾートがどのようになるのか、注目したい。

週刊ゴルフダイジェスト2022年12月27日号より