【名物ホールでいつかバーディ】Vol.14 なぜかいつも2打で池を越えられない…「北海道クラシックGC」18番パー4
かつてチョイス誌の編集長も務めたゴルフコースのスペシャリストが日本全国の名物ホールをレポート。今回紹介するのは、北海道クラシックGCの5番ホール。
【名物ホールFile 14】
北海道クラシックGC 5番ホール
482Y PAR5
2打で越えることのできない池が効いて
パーで上がることすら困難なホール
北海道のコースはいずれも雄大で、洋芝が使われていることから本州のコースとは雰囲気がかなり異なる。フェアウェイは柔らかく、ショットをするたびにターフが飛び、まるで自分がツアープロになったようで気持ちはよいが、ダフってしまうとボールは飛ばずにワラジ大のターフが宙を舞い、恥ずかしい思いをすることになる。
開場したのは1991年、今年で31年目を迎えた。設計は帝王ジャック・ニクラス。数ホール進むと池やクリークが出現
し、初めて訪れたのに見覚えのある感じがあった。記憶をたどっていくと「あっ、ミュアフィールドヴィレッジだ」と気が付いた。事実ニクラスが「故郷ミュアフィールドヴィレッジをイメージした」というだけあり、地形も含め全体の雰囲気がよく似ている。
ここにはいくつも印象的なホールがあるが、5番ホールを紹介したい。3回ほどプレーをしたが、何故かこのホールには苦手意識があり、2打で池を越えることができない。レギュラーティーからは472ヤード。1打目を上手く打てても2打目地点からピンまでは打ち上げで約260ヤードもある。しかも池を越えた右側には大小のバンカーがグリーンまで9個も連なっている。
そのため2打目は池越えでやや左を狙うことになるが上手くいったためしがない。パー5だから、池の手前に刻んで4オンでもいいと考えるのだが、なぜか「果敢に攻めろ」というもう一人の自分が囁き続け、その結果必要以上に力んでしまう。このホールは自分にとって魔のシグネチャーホールなのだ。
温かい雰囲気のクラブハウス
檜とヒバの木で造られたハウス棟は木の温もりが感じられる。厳選された新鮮な素材から生まれる料理はどれも美味しく、なかでも気に入って毎回食べたのは野菜がたっぷり入ったスープカレー1980円
北海道クラシックゴルフクラブ
北海道勇払郡安来町早来富岡406
18H・7059Y・P72
設計/ジャック・ニクラス
文/吉川丈雄
特別編集委員。1970年代からアジア、欧州、北米などのコースを取材。チョイス誌編集長も務めたコースのスペシャリスト。現在、チョイス誌ベスト100選考委員、日本ゴルフコース設計者協会名誉協力会員としても活動
月刊ゴルフダイジェスト2022年6月号より