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群馬県初の「バナナ栽培」はゴルフ場? 鳳凰GCの“副業”はゴルフ場存続のモデルケースとなるか

群馬県で初となる「バナナ栽培」がゴルフ場で行われたというから驚きだ。

そのゴルフ場とは太田市にある鳳凰GC。敷地内で栽培したバナナを「ほうおうバナナ」としてブランド化し売り出す計画で、来年からの出荷を目指している。ゴルフ場での販売のみならず、JAや道の駅まで販路を広げていくというから本格的だ。

同GCは2018年、民事再生申請から経営再建し、新事業としてバナナ栽培を含む農産事業部を立ちあげた。すでにビニールハウス内には高さ3mほどに成長したバナナ120株が植えられ、緑色の実がふくらんでいるという。バナナのほかにはパパイヤやコーヒー、パイナップルなどが数十本ずつ植えられ、クラブハウス内ではLED照明を使った水耕栽培でレタスも栽培している。

これら農園を管理する中神洋二氏は千葉大園芸学部を卒業し、中国やベトナムでバナナや野菜の栽培指導を経験。岡山県産の「もんげーバナナ」ほか、東日本大震災からの復興を掲げて福島県内で始まったバナナ栽培にも携わった経歴を持つ。

同GCで栽培するのは、「グロス・ミッシェル」という品種で、「もちもちして、ねっとり感がある」のが特徴。タイが主な産地で、皮ごと食べることができる。「バナナ栽培には気温20~30度が適温で、ハウス内ではその温度を保ち、通年出荷できるようにしています。またバナナ自体に病気がないため、虫もつかず化学農薬も不要。年間1万2000~1万5000本の出荷を目指します」(中神氏)

ゴルフ場で栽培など副業がやりやすい理由を経営コンサルタントの菊地英樹氏は──。

「ゴルフ場には広い敷地、まとまった数の従業員、また電力、進入路などのインフラが整備されています。副業をやる素地はあるので、あとはそれをどう活用するかです」

さらに温泉も湧出しているというから、行ってみる価値ありだ。

231万平米の広大な土地に36ホールを持つ丘陵コース

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月28日号より