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【ヤマランドニッポン】Vol.49 妙高山の麓に井上誠一が手掛けたリゾートコース「赤倉GC」(新潟)

名設計家R.T.ジョーンズJr.は日本を「ヤマランド」と呼び、日本のゴルフは山麓でプレーするものと言った。そんな日本の素晴らしいコースを再発見していく連載「ヤマランドニッポン」。今回は、新潟県の「赤倉GC」をご紹介!

PHOTO/Hiroaki Yokoyama TEXT/Mika Kawano

4番・376Y・パー4
グリーンから振り返ると赤色の赤倉観光ホテルの後ろに神奈山、左手に雪をかぶった妙高山、その右手前に前山がそびえる

新潟県妙高市に井上誠一が北信越地方で唯一手掛けた赤倉ゴルフコースがある。名匠とうたわれる井上は、秀麗な妙高山を背景に大自然を最大限に生かした高原リゾートを造り上げた。

広々としたフェアウェイ、白樺やブナの樹々、要所に白砂のバンカー、そして山々を映す池。一点の絵画のような景色を愛でながら戦略性豊かな名匠の作品を堪能したい。

攻略のポイントはグリーン。いまどきの広いグリーンではなく比較的小さく、芝目もきつく、うねりがあって難しい。グリーンから逆算する賢いマネジメントが必要だ。

開場は1963年。まずは9ホールでのスタートだったが8年後の71年に、井上の手で9ホールを増設。同氏による手描きの造形指示書には「グリーン面には周辺の自然地形と調和を計る」、「樹木や樹林を生かし出来るだけ自然環境に融合した造形方法を採ること」などとあり、いかに自然との調和を重んじたかがわかる。

妙高山以外にも神奈山、斑尾山などの眺望が楽しめるヤマランド。今シーズンの営業は11月21日までの予定でそれ以降は冬期クローズとなる。再開は来年4月。雪化粧した妙高山と周辺の紅葉が美しいコントラストを描く今こそ訪れたいコースである。

赤倉GC
18H・6481Y・P72

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月9日号