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人生一度は達成したい「エージシュート」 3000回以上達成した人も【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。

2013年つるやオープンで「62」を出しエージシュートを達成したジャンボ尾崎(PHOTO/Tadashi Anezaki)


エージシュート【Age Shoot】


ゴルフは子どもから年配者まで幅広い年齢層の人が楽しめるスポーツであるが、長年ゴルフを楽しむゴルファーの夢のひとつと言えば「エージシュート」ではないだろうか。

エージシュートとは、自分の年齢と同じ、またはそれ以下のスコアでラウンドすること。公式な記録として扱われるためには、トータル6000ヤード以上のコースでプレーしたスコアでなくてはならない。

当然のことながら、30代、40代のプレーヤーがいくら努力してもエージシュートを達成することは不可能である。アマチュアゴルファーでエージシュートが現実的に考えられるのは70代以上。しかし、年齢を重ねるうちに体力面の問題が出てくるので、エージシュートを達成するには、腕前だけでなく、いかに健康でゴルフを続けられるかが重要になってくる。

世界最年少のエージシュート記録は、1975年にアメリカ人プロのボブ・ハミルトン(当時59歳)が達成した「59」。米PGAツアーでは、1979年のクアッド・シティーズ・オープンで、サム・スニード(当時67歳)が達成した「67」が最年少。この時スニードは、その翌日にも「66」をマークしている。

日本男子ツアーにおいては、ジャンボ尾崎が2度達成している。1度目は、2013年つるやオープン初日。当時66歳だったジャンボは1イーグル、9バーディ、2ボギーの9アンダー「62」で回りエージシュートを達成した。

そしてその4年後、70歳で出場した2017年ホンマ ツアーワールドカップ2日目に、3バーディ、2ボギーの「70」でで回り、2度目のエージシュートを達成した。いずれもシニアではなく、レギュラーツアーのセッティングでの達成なのだからにわかには信じがたい。

ツアー制度施行以前では、1981年に中村寅吉(当時66歳)が「65」で回ったのがプロ第1号とされている。

史上最も多くエージシュートを達成した人物は、アメリカのT・エジソン・スミスなるゴルファーで、68歳から95歳の間になんと3359回のエージシュートを記録している。単純計算で、68歳から平均で年120回以上達成し続けていることになり、3日に1回はエージシュートを達成していた計算だ。

日本でも“1000回超え”の猛者が何人かいるが、最も有名なのは、1472回のエージシュートを達成した熊本の植杉乾蔵さん。今月初め、99年の生涯に幕を閉じたが、看護師だった妻・千枝子さんとの二人三脚で、71歳からコツコツとエージシュートを積み重ねた。

70代での達成はなかなかハードルが高いが、80代になると、可能性が見えてくる。そこまで健康にゴルフが続けられることを、まずは目標にしたいところだ。

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