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【名手の名言】ジャック・バーク・ジュニア「ゴルフの80%は頭脳でプレーされる」

レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回はプレーヤーとしても指導者としても活躍し、近代のアメリカゴルフ理論を日本に伝えたジャック・バーク・ジュニアの言葉をご紹介!

実際にスウィングするのは2~3秒。それ以外は「頭を使う」時間だ


ゴルフの80%は頭脳でプレーされ
筋肉でプレーするのは残りの20%である

ジャック・バーク・ジュニア


「ゴルフの80%は頭脳でプレーされる」と言うジャック・バーク・ジュニア。

たしかに、1回のスウィングにかかる時間はわずか2~3秒。1ラウンド100回打ったとしても、せいぜい5分程度。それ以外の時間は、筋肉ではなく頭を使う時間というわけだ。

ゴルフのラウンドでは、同じ状況は二度とない。風、芝の状態、傾斜、景色……1打ごとに絶えず状況が変わるため、その都度最適な番手、球筋、狙う場所、打ち方等を考え、判断し、選択する必要がある。

もちろん狙ったところに打つ技術も重要だが、それを磨くのはコースの外。ひとたびコースに入ったら、体の使い方をあれこれ気に留めるのは望ましくない。

また、技術の不足も、考え方で補うことができる。

たとえばショートアイアンが左に曲がりやすい傾向があれば、グリーン左端のピンを真っすぐ狙うのは得策ではない。グリーンセンターを狙っていけば、真っすぐいってもオン、左に曲がればピンに寄る。ピンを真っすぐ狙って左に曲がってしまった場合、難しいショートサイドからのアプローチが残ってしまう。

ウェッジでのアプローチが苦手であれば、グリーン周りでも無理にウェッジを使う必要はなく、ザックリしにくいロフトの立った番手(PWやショートアイアン)を積極的に使っていけばいい。

アベレージゴルファーの場合、考え方を変えるだけで5打や10打は簡単に縮まるものである。

実際、雑誌でよく、普通のゴルファーが1打1打プロキャディのアドバイスを受けながらラウンドしたらどうなるか? という企画があるが、被験者は十中八九、普段のスコアよりも良くなる。

「ゴルフは耳と耳の間のゲームである」という言葉もあるが、フィジカルだけがものをいうわけではないからこそ、ゴルフは奥深く、楽しいのだ。

■ジャック・バーク・ジュニア

1923年米国生まれ。父親もプロで3歳でクラブを握り、19歳でプロ入り。1956年、マスターズ、全米プロに優勝した戦績もだが、ゴルフ指導者としても知られている。著書『ゴルフの極意』(原題Natural Way to Better)は、近代アメリカゴルフ理論を初めて日本に紹介したとして有名。2度も来日した親日家だった。