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なぜゴルフは1組「4人」が基本なの? 5人1組で回れるコースも!【ゴルフの数字】

4人1組、1ラウンド18ホール、パー72……ゴルフにまつわるいろいろな数字。知らなくてもゴルフはできるけど、知っていればゴルフがもっと楽しくなる! 当たり前のように受け入れているゴルフの数字にまつわるエピソードをご紹介。今回はなぜゴルフは「4人1組」なのかをひも解いていこう。

原点は「マッチプレー」

コロナ禍により、2サムや3サムでラウンドができるゴルフ場が増えているが、多くのゴルフ場は原則1組4人が基本となっている。ゴルフ場のカートも基本的には4つのキャディバッグが積めるものが多く、コースでもらえるスコアカードも4人分の欄がある。チームスポーツならまだしも、個人競技であるゴルフがなぜ「1組4人」と人数が決まっているのだろうか。

現在のゴルフ競技はストロークプレーが主流だが、もともとは「マッチプレー」が一般的だった。マッチプレーは、ホールごとに勝ち負けを決め、最終的に勝利したホール数が多いほうが勝ちという競技方法。現在では、2年に1度行われるライダーカップ(欧州vs米国)やプレジデンツカップ(米国vs世界選抜)、WGCデルテクノロジーズマッチプレーなど、マッチプレー方式が採用されている試合は一部のみとなっている。

このマッチプレーは1対1、あるいは2対2のペアマッチで行われたことから、「最大4人まで」という基準ができ、それが、ストロークプレーが一般的となった現代まで受け継がれている。

ただ、ゴルフ規則で「最大4人まで」と決められているわけではないので、5人で回ろうが6人で回ろうが、ルール的には問題ない。

しかしゴルフ場でプレーを予約する際には、通常4人までと決められており、5人、6人で予約しようと思ったら、2組に分かれる必要がある。

ゴルフは多数のグループが同じコースでプレーするため、スムーズな進行というのがゴルフ場にとってもプレーヤーにとっても非常に重要になる。1組の人数が多いと、それだけプレーにかかる時間が増えるので、4人という上限を設けているわけだ。

逆に3人や2人、1人というのもルール上は問題ないのだが、人数が少ないと、ゴルフ場にとっては売上が減ることになる。1日30組のグループがすべて4人なら来場数は120人だが、すべて3人だと90人、2人だと60人となり、来場者が半減してしまう。そのため、ゴルフ場によっては2サム(2人プレー)不可、としていたり、2サムや3サムでのプレーは追加料金としているケースも多い。

予約時に「2サム保証」「3サム保証」などと書かれている場合、2人、3人での予約もOKということだが、追加料金が必要な場合と不要な場合があるので、しっかりチェックしておこう。

初心者の場合は、4人でラウンドする場合に比べて2人や3人のほうが焦らずに済むというメリットも。ルールやマナーを教えてもらいながら余裕をもって回ることができるので、最初のうちは慣れた人と一緒に2人~3人で回るのがいいだろう。

「5サム」を認めているコースも!

先に、予約は「通常4人」と記したが、5人1組(5サム)でのプレー予約を認めているゴルフ場も実は存在する。

ラウンドの予定を組もうとしている際にたまにあるのが、どうしても「5人」になってしまうケース。3人×2組の6人で行く予定が、1人キャンセルになってしまった場合や、行ける人が5人以上見つからなかった場合など。2人+3人の2組で予約しようとすると、2サムを受け付けていなかったり、追加料金が高額だったりと、予約自体が難しくなってしまう。

6人なら3+3、7人なら4+3、8人なら4+4、9人なら3+3+3、10人なら4+3+3……と、6人以上なら上手く配分できるのだが、ゴルフは「5人」という人数に厳しくできている。

そんな状況に救いの手を差し伸べるべく生まれたのが、某ゴルフ場の「5サム可」というシステム。でも5人じゃカートにキャディバッグを積めないのでは? と思ってしまうが、5人プレー用に、ちゃんと特別なカートが用意されている。

プレーする側としては、「5人問題」が解決されるし、ゴルフ場側としても、1組あたりの人数が増えればそれだけ売上もアップする。プレーのペースさえ注意して進行を遅らせないようにすれば、双方にとってウィンウィン。もっと増えてくれてもいいのに……とも思うが、設備投資など、一筋縄ではいかない問題もあるのだろう。

ゴルフ場の名前はあえて伏せるが、興味のある方は「ゴルフ 5サム」で検索してみていただきたい。