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出合ったらドキッ! ラウンド中に現れる「マーシャル」ってどんな人?【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。


マーシャル【Marshal


ラウンド中に「マーシャル(MARSHAL)」と書かれたカートに乗って巡回している係員を見たことがある人も多いだろう。マーシャルを見るとドキッとする、という場合は、正しい反応。なぜならマーシャルは、ゴルフの大敵たる“スロープレー”を取り締まるのが任務だからだ。

「前が空いているので、少し急いでもらえますか」

ゴルファーなら、一度や二度、取り締まられた経験があるだろう。

普通に迅速なプレーを心がけていれば、マーシャルのカートが通ってもドキッとする必要はないのだが、クルマを運転しているときにパトカーが近くにいるとなぜかドキドキするのと同じ現象で、なんとなくそわそわしてしまう。

とくに、前の組が延々と詰まっている場合などは、自分の組の努力だけではいかんともしがたい。急いでくれと言われても急ぎようがないのだ。

一方ゴルフ場側としても、スロープレーは由々しき問題。「ハーフ2時間10分」という努力目標を定めるコースが多いが、朝早いスタートでない限り、土日のゴルフでハーフ2時間10分で回れた記憶はない。パー3や池がらみのホールなど、どうしても“渋滞”が発生しやすいホールはあるため、2時間半、ときには3時間というケースもままあるが、コース側としては、少しでも円滑なプレーを促すため、マーシャルを派遣してボトルネックの解消に努めるというわけだ。

我々としてできることは、当たり前のことではあるが、前の組から離されすぎないようにすること。前の組と1ホール以上空いてしまったらプレーが遅れていると察し、迅速なプレーを心がけよう。

自分の組の進行が遅れている場合は、たとえば

・ショット前の素振りは1回までにする
・自分の打順になったらすぐ打てるように準備しておく
・打順にこだわらず、準備ができていたら安全を確認したうえで先に打つ
・林に入ったらクラブを2~3本持っていき、出すことを最優先
・OB、ロストの場合は積極的に特設ティーや前方から打つ特別ルールを採用する
・同じバンカーで3回打ったらバンカーの外に出してOK
・グリーン周りにクラブを置くときは、次のホールに近い側に置くようにする

といった具合に、可能な範囲でプレーを早められるような工夫をしたい。

走るのもいいが、息が切れてショットが散漫になり、かえってスロープレーを助長するケースもある。一人一人の意識で十分プレーを早めることは可能なので、急ぐというよりは、スマートなゴルフを心がけたい。

トーナメントでの「マーシャル」はちょっと違う?

マーシャルというと、プロの試合を思い浮かべる人もいるだろう。競技中、ルールが曖昧なときなどに選手が呼ぶ競技委員のことをマーシャルと思っている人もいるかもしれないが、競技委員は英語では「referee」や「rules officials」と表現する。「marshal」には、「司令官」「司法官」といった意味があることから「ルールを司る人」のように思われがちだが、「整理する」「案内する」などの意味もあり、ゴルフの試合では後者の意味で用いられているようだ。

試合会場には「お静かに」「QUIET」などのボードを持っている人がいるが、こうしたギャラリーの整理にあたる人や、プロの誘導を行う人など、試合を円滑に進めるためのスタッフ全般を「マーシャル」と呼ぶ。

いずれにせよ、試合であれ、プライベートのゴルフであれ、「マーシャル」の指示には従うようにしよう。