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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみてVol.44「読むだけでスコアアップ!? ルールブックはネタの宝庫!」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

今年の夏(2017年)は、関東や東北の天気が悪かった。連日の雨でラウンドが流れ、つまらない思いをした人も多いだろう。

今回は、そんなときにおすすめの気晴らし法をご紹介したい。それは、ゴルフのルールブックを読むこと。R&Aの規則教育プログラムをご存じだろうか。日本ではJGAが定期的にスクールを実施している。プログラムは3段階にわかれていて、レベル1は基礎知識、レベル2はレフェリーレベルの知識、レベル3はトーナメントレフェリーレベルの知識を習得することを目的としている。実は、うちの母親はレベル3を習得しているため、かなりルールには詳しい。一時は、愛読書がJGA発行の「ゴルフ規則」だった。

そんな母いわく、「ルールは知っていて損はない」とのこと。

詳しいからといって、ゴルフの技が向上するわけではない。最低限のルールさえ知っていれば、アマチュアレベルであれば、プレーに支障はきたさない。でも、知っていると知らないとでは、大きな違いがあるという。

例えば、アンプレヤブルを宣言すると、1打罰を付加し、次のような救済措置をとることができる。

その1─最後に打った位置に戻って打ち直す。

その2─ボールから2クラブレングス以内にドロップ。

その3─ホールとボールを結んだ後方延長線上にドロップ。

救済措置は3種類あって、自分で選ぶことができるわけだが……意外と3種類あることを知っている人が少ない。大抵が2クラブレングス以内にドロップする。でも、そこがめっちゃ林のなかで、1発で出ない状況だったら、最後に打
った場所に戻るほうが賢明である。ゴルファーの性として、後ろに戻りたくない気持ちもわかるけど、おそらく、林でキンコンカンやるよりスコアはまとまるはずだ。

特殊な状況に遭遇した場合も、ルールを知っていれば冷静に対処することができる。ゴルフはちょっとした心の乱れがスコアに影響するので、落ち着いていられる、というのは非常に重要だ。

方法が多くあることを知っていると、どんな状況でも冷静に判断できて、プレーの引き出しが増える

「ゴルフ規則」と並行して読むといいと思うのが「ゴルフ規則裁定集」。こちらは、こんな場合はどうする? という質問に対し、回答が書いてある、状況別の解釈集だ。かなりボリュームのある本なのだが、パラパラめくっていると、時折「え?」というような事例が出てくるので、面白い。「バンカー内の球のすぐ近くに食べかけの梨がありました」とか、「タオルを敷いて、その上にひざを乗せてストロークをする」とか、思わず「そんなことあるかいッ!」とツッコミを入れたくなる。なかでも、「オオサンショウウオ」が出てくる例文には驚いた。それって天然記念物じゃないかー!(笑)という具合に、楽しみながらルールが身につくこと間違いなし! 

持っていないという人は、ぜひ、「ゴルフ規則」&「ゴルフ規則裁定集」を用意してみてはいかがだろう。きっとプレーの役に立つはずだ。

※2019年以降、従来の「ゴルフ規則裁定集」は「ゴルフ規則のオフィシャルガイド」に集約されています。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2017年10月17日号より