スコアだけがゴルフじゃない! コラムニスト・木村和久が独自の視点から現代の正しいゴルフの在り方を指南。

ILLUST／Shinichi Hoshi

【大人ゴルフの歩き方】Vol.17「歩きラウンドはつらいよ～」

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第18講　ゴルフは呼ばれてなんぼ

①呼んだり呼ばれたりで1年が過ぎる
②コンペの人気者、実は便利屋だった

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ゴルフは呼ばれているうちが花だよね

今回は、ゴルフに呼ばれてばかりいる人の悲喜こもごも話をお送りします。「ゴルフで予定を埋める」という人気者のあなたは、ラウンドやコンペのお誘いに応えていると、あっという間に1年が過ぎます。

ひどいと全部違うコースで3連チャンしたとかね。結果、3日目は疲れてボロボロ。ツアープロでもないのに、なんでそんな無謀なことをやるのか?　それは呼ばれているうちが花だから。けれど本音は「自分がいない時に誰かが悪口を言いそうだから」と心配なのです。逆にせっかく参加したのだから、来ていない友達の悪口を言ったりして。性格悪いよぉ～。

コンペ三昧も飽きたかな。たまにはホームコースに友達を呼んでみますか。オシャレなクラブハウスで豪華な食事は気持ちいい。どんどん頼め～。その時、ウェイトレスが「御会計は一緒ですか?」と、気を利かせたつもりで尋ねてきた。呼ばれた3人は一斉に顔を見合わせしばし無言。

メンバーは「なんで別々と言わないんだ?」と憤慨。固まった1秒が永遠に感じます。メンバーは結局見栄を張って「一緒で」と言ってしまい、凄く後悔したとさ。ゲストを呼ぶゴルフも、案外面倒臭いよね。

●面倒臭い

メンバー仕切りのゴルフは、家に迎えに行く（または来てもらう）とか、服装の乱れを注意するとか、お茶屋のドリンクやランチのつまみをおごるとか、面倒臭いことが多いです

自分の意志でゴルフをやりましょう

ある時、なにげに参加したコンペで気づきました。おしゃべりなおやじと組んだ時「キミか、○○君の代わりは!」と言われたのです。

つまり、急にコンペに呼ばれたのは、欠員が出たからです。本当は求められていないんだ。自分はただの便利屋だと気づいたのです。それから“コンペ荒らし”と自慢していたことを、恥ずかしく感じだしました。

その後、馴染みの薄いコンペはすべてキャンセルすることに。すると時間が空いてびっくり。今までどれだけ無駄な時間を過ごしていたのでしょう。

今度は攻めます。気の合う仲間だけで和気あいあいラウンドを決行。コースも料金も食事も申し分なくコスパ最高と褒められました。

コンペで人気者と言われましたが、単に寂しいからコンペに押しかけていただけでした。今は空いた時間を利用して、ストイックに練習をして、少ないラウンドに集中することに。

すると、なんと平均スコアも久々に上昇し、本来の『アプローチ粘りゴルフ』に燃え、ラウンドが楽しく感じるようになりました。

そういえばコンペに忙殺されて月例も出てなかったな。というか、競技に出ても、叩くのが見えていたから逃げていたのです。

久々に参加した月例は、減ったハンディも効いて3位入賞。なんか若い頃に熱中していた本来のゴルフが、復活したような気がします。

空いている日はゴルフショップに行き、クラブの試打をして、中古ショップで購入したり、賢い買い物も実践。いつのまにかヘッドスピードが落ちていて、長いクラブが振り切れない謎も解けました。

練習＞試打＞購入＞練習＞調整＞ラウンド＞反省＞練習というサイクルが完成し、好循環のライフスタイルに戻りました。ゴルフは余計なものをそぎ落とすと、いろいろ考えるようになります。自立したゴルフが完成したのです。もう見せかけのコンペ仲間はいらないですね。

●コスパ最高

コンペって見栄もあるので、そこそこいいコースでやる。パーティ代を払い、景品出したりと出費が大きい。しかも二次会あって、長時間かかるし、コスパ悪いですよね

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今月のまとめ

コンペの人気者と言われていたけど、実は呼べばほいほいついて来るポチだった。
きっと寂しさを紛らわしていたのだろう。コロナ明け、お誘いも多いので程々にね

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月刊ゴルフダイジェスト2022年9月号より