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【名手の名言】ハリー・バードン「練習場ではトラブルを引き起こすクラブで練習すべきだ」

レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は、1900年前後に活躍した伝説の名手、ハリー・バードンの言葉を2つご紹介!

オーバーラッピンググリップの生みの親としても知られるハリー・バードン


練習場では自分を満足感で
うっとりさせるクラブでなく
トラブルを引き起こすクラブで
練習すべきだ

ハリー・バードン


練習場を覗くと、自分の好きなクラブばかりで打ち、ナイスショトが出ると悦に入り、時にはガッツポーズをしているゴルファーも見かける。それは自己満足以外の何物でもなく、スコアメイクのための効果は少ないとバードンは言っているのだ。

ラウンドでいいスコアを出すためには、1発のナイスショットを求めるより、ミスをいかに少なくするかのほうが重要になる。ならば練習でも、好きなクラブを打ち続けて気持ち良くなることより、不得意なクラブを練習してラウンドでの大きなミスを少しでも減らせるように努めることが大事だと、バードンは諭しているわけである。

そういえば、かつて岡本綾子が若手プロたちの練習風景を見てこう言っていた。「なぜまっすぐな球ばかり打とうとするのかしら。曲がる球を打つことを覚えなきゃ。そうしないと本番では対処できないわよ」


ゴルファーにとって
もっとも名誉な褒め言葉は

“あらゆる打ち方を知っている”だ

ハリー・バードン


いちばん下手なゴルファーを表現するときに、「フルショット・プレーヤー」という言葉を使うことがある。これは、加減ができずに、常にフルショットでしか振れない、どんな状況でもただ力まかせに振ることしかできないプレーヤーを指している。

ゴルフの大原則は「Play the ball as it lies」。あるがままに打て、である。

自然を相手にするスポーツである以上、コースに出ると過去とまったく同じ状況は二度と訪れない。芝の状態も、傾斜も、気象条件も、1打ごとにすべて異なる。そうした多種多様な状況をクリアするための“あらゆる打ち方”を持っているゴルファーこそ、真の名手と呼ぶべきであり、最高の栄誉に値するというわけだ。

前人未到の全英オープン6勝を挙げたハリー・バードンも、まさにそんなゴルファーの1人であった。

■ハリー・バードン(1870~1937年)

イギリス生まれ。全英オープンを3勝したのち、「バードンフライヤー」というボールのプロモーションで渡米、全米オープンに勝つ。全英はその後も3勝し、計6勝は現在も破られていない。フックに悩んだバードンはオーバーラッピンググリップを創意。近代ゴルフへの道を開いたことを称えて、米ツアーの年間平均ストローク1位の選手にバードントロフィーが贈られている。

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