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「ブービー」はもともと最下位だった!?【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。

優勝はムリでも、ブービーなら……


ブービー【booby】


コンペなどで、最下位から2番目の人を、「ブービー賞」として表彰するという習慣が、日本では根付いている。腕に自信がない人でも「今日はブービー賞狙いです!」なんて盛り上がることもできるので、あえて下位に賞を設けるのは面白いが、なぜ最下位ではなく最下位から2番目なのかご存知だろうか。

このブービー(booby)という言葉は、英語の俗語で「ばか」「まぬけ」という意味で、元々は最下位の人を、なかばジョークで表彰するところから始まっている。賞品も、本来はもちろんささいなもの。いわば、映画のアカデミー賞に対しての、ラジー賞(その年最低の映画に贈られる賞。当然、ジョーク)のようなものだ。

ところが、このことが日本に伝わると、“弱者にもやさしい”日本人の気質が、やがて悪ノリとなり、ブービー賞の賞品がどんどん豪華になっていった。場合によっては、優勝よりも賞品が豪華ということも珍しくなくなってしまう。

すると今度は、商品目当てでわざと最下位になろうとする輩が続出。そこで、最下位ではなく狙って獲れない最下位から2番目を「ブービー賞」とすることが定番化したのである。これがブービー賞が最下位から2番目である理由だ。

また、今では、最下位の人を(最下位から2位の人を作り出したという意味で)「ブービーメーカー」として表彰することも一般的になった。しかし、これは当然和製英語であり、「最下位から2番目がブービー」という慣例も含めて、海外では一切理解されていない。

ちなみに、“booby”には、俗語として「女性の胸」という意味もあるので、海外ではむやみに使わないほうがいい。気を付けよう。