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【只今コージ中!】Vol.80 VWゴルフを上回るコストパフォーマンス! シトロエン「C4」

ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第80回はシトロエン「C4」の実力をチェック!

PHOTO/Hirohiko Mochizuki MODEL/Kanon Miyake(GOLULU) THANKS/カメリアヒルズCC

小沢コージ
各種メディア連載をはじめ、TBSラジオ「週刊自動車批評 小沢コージのCARグルメ」(毎週土曜17時50分~)に出演中。YouTubeで「KozziTV」を配信。ゴルフ歴は約20年のエンジョイ派でハーフラウンド好き

かつて日本で走れて使えて質の高い輸入車といえば、ドイツのVWゴルフ一択でした。一時は27年連続で輸入車販売No.1になったほどの人気車です。今も魅力は健在ですが、昔ほど総合力で他を圧倒できなくなっているのも事実。

特に急速に浮かび上がってきているのがフランス車で、今年から「ステランティス」という多国籍自動車グループ傘下に入ったプジョー&シトロエンに注目。かつてはグループPSAでしたが、イタリアのフィアット・クライスラー・オートモビル(FCA)と一緒になり、巨大グループの一員になりました。世界はまさに動き続けているのです。


中でも少々マニアックなイメージのあるシトロエンの中核モデル、新型C4。新春生まれ変わったコンパクトハッチバックですがコイツが結構な出来栄え。ガソリン、ディーゼル、バッテリーEVと3つのパワートレインが選べ、特にディーゼルモデルのコストパフォーマンスが凄い。王者ゴルフを脅かすレベルです。

エクステリアは一見ウナギ犬のような個性派ですが、パッケージ、走り、クオリティ、さらに装備レベルが非常に高い。

サイズは全長4.3m強×全幅1.8mと最新8代目ゴルフと同等。車内も広く、身長176㎝の小沢が運転席に座った状態でリアに余裕あり。同時にラゲッジ容量は380L。大切なパッケージがまずゴルフ顔負けです。インテリアは10インチタッチスクリーンやステアリングから操作できる追従オートクルーズ、レーンキープ性能もありハイテク度もばっちり。

肝心の走りは味わいこそシトロエン独特のソフトかつナチュラルなものですが、高速から低速まで安定。特にゴルフドライブで重要な長距離性能がグー。加えて今回チョイスした1.5リッターディーゼルターボ搭載のC4シャインブルーHDiのコスパが侮れません。パワーこそ2リッターディーゼルのVWゴルフに負けますが、モード燃費はリッター22.6㎞と上まわり、345万円のワングレードでレザーシート、ガラスサンルーフ、先進安全機能を標準装備。ゴルフディーゼルなら400万円前後はする充実度です。

インテリア質感でも一部上回ってますし、特にコスパはゴルフ超え。リアシートを倒さないとバッグが詰めないラゲッジ性能が残念ですが、かつての個性派フランス車も総合力で語る時代なのです。

(左)ラゲッジ容量は380Lとこのサイズのクルマにしては必要十分。キャディバッグを積む際はリアシートを倒して載せよう/(右上)10インチのタッチスクリーンやステアリングから操作可能な追従オートクルーズなど性能もいい/(右下)フランス車らしくエクステリアのデザイン性も高くどこかクーペチック


シトロエン

C4 ディーゼル

全長×全幅×全高/4375×1800×1530mm
メーカー希望小売価格/345万円

週刊ゴルフダイジェスト2022年4月26日号より