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伊豆下田CCのワーケーション環境整備に補助金。地方創生の一助となるか

ワーケーション(ワークとバケーションを組み合わせた造語)環境整備を進めるゴルフ場に補助金が支給された。

支給対象となったのは、静岡県にあるホテル併設のゴルフ場、伊豆下田CC。その経緯は──。

去る5月、内閣府地方創生推進室は、感染症克服と経済活性化両立の視点を取り入れ、地方創生を強化すべく予算を計上。そのなかで100億円の補正予算が計上されたのが、「地方創生テレワーク交付金」。コロナ禍でテレワークを活用した移住・滞在の取り組みに対し、支援するものだ。

そんな状況のなか、南伊豆町では同制度を活用し、サテライトオフィスの誘致やワーケーションの利用推進のための環境整備に乗り出した。そこで選定されたのが同CCだったのだが、その理由を南伊豆町企画課地方創生室の山口一実氏は次のように話す。

「環境を整備できる規模を持っているだけでなく、ゴルフ場施設として南伊豆町への集客も期待できる点から、伊豆下田CCさんを選定させていただきました」

具体的には最大4500万円の地方創生テレワーク交付金(サテライトオフィス開設事業費補助金)が支給され、9割を国と南伊豆町が補償し、1割を同CCが負担する。

「開場してから30年も経過し、施設も老朽化しています。まずはその改修、同時にIT化を推進し、全16室にテレワーク環境を整備します。年内に工事を完了し、22年1月から運用開始で、県外ゴルファー誘致や、地元の雇用を促進する一助になれば幸いと考えています」と話すのは同CC事業二部の鴻巣文昭氏。

コロナ禍で3密になりにくいゴルフコースは全国的に来場者が増えているというが、伊豆下田の最南端にある同CCは、あまり恩恵に浴していたわけではないという。しかし、それを逆手にとって、密を回避しながら仕事とバケーションを両立できるのではと期待されている。

一年を通じて温暖な南伊豆に広がるリゾートコース。ワーケーションには最高の環境だ

週刊ゴルフダイジェスト2021年8月24・31日号より