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【ゴルフせんとや生まれけむ】川柳作家・やすみ りえ<後編>「杉原輝雄プロと番組で共演!」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続き川柳作家のやすみえり氏。

前回のお話はこちら

私の出身地の神戸は「日本のゴルフ発祥の地」。神戸っ子のちょっとした自慢かもしれません。私の祖父もゴルフが大好きで、週末になると出かけていく姿を見て育ちました。とてもうれしそうなその様子に、「自分も大人になったらしてみたい」などと、ごく自然に思っていました。

初めてゴルフ場に行ったのは確か大学1年生の時だったと思います。「ゴルフ行きたい!」と言えばどこにでも連れて行ってもらえる、バブル最終期の浮かれた時代です(笑)。宝塚、三田、ちょっと足を延ばして大阪や奈良方面にも。ゴルフを楽しいレジャーのひとつくらいに思っていたその頃の私に、上達したいという思いとか、目標のようなものはまったくありませんでしたが、これが私にとっての第1次ゴルフブームとなりました。

当時は、地元のテレビ局で番組やイベントのお手伝いをするイメージガールの活動もしていて、担当した仕事のひとつに、ゴルフ番組のアシスタントがありました。恐れ多くも、当時大人気だった杉原輝雄プロのレッスン番組です。

レジャーゴルフしか知らないビギナーの私がカメラの前に立ち、マイクを持って杉原プロと番組を進行するのです。「このホールはグリーンの手前にクリークが流れています。プロはどんなふうに攻めますか?」と聞くべきところを、「このホールは、えーっと、グリーンの手前にクリープが流れていますね」と言ってしまい、スタッフから「コーヒー!?」とか、「クリークに沈めるぞ」と突っ込まれたこともありました……(笑)。

日没までの限られた時間にまとめ撮りしなければなりませんし、プロのスケジュールもタイトです。でも、一度NGを出してしまうとどんどん深みにはまってしまい、肩身は狭くなるばかり。杉原プロにも散々からかわれましたが、実はとてもやさしい方で、私がしょんぼりしているとさりげなく声をかけてくださいました。

そんな具合ですから、私の出演は1クール(3カ月)で終わると思っていたのですが、1年間も続けさせていただきました。今は、当時のVTRが残っていないことを祈るばかりです(笑)。

大学卒業後は川柳の道に進み、拠点を東京へと移しました。時間をかけずにゴルフ場へ行ける神戸時代の感覚は関東ではなかなか味わえないので、時々無性に懐かしくなることもあります。

懐かしいといえばその昔、小学校から帰ると、庭に置いてあった私の自転車や遊具が片隅に追いやられ、奥行き数メートルもあるネットが突如張られていてびっくりしました。祖父がドライバーをフルスウィングできるゴルフ練習場を作っちゃったんです。的が大きな目玉のようですごく怖かったのを覚えています。

子どもの頃は、なぜあれほど祖父がゴルフに夢中になっていたのかよくわかりませんでしたが、今では私もラウンド帰りにレッスンを受けに行くほどのゴルフ好きになりました。そんな姿を天国から見て、祖父もきっとほほ笑んでいることでしょう。

やすみ りえ
1972年兵庫県生まれ。川柳作家。恋をテーマにした川柳が幅広い世代から共感を呼び、美人川柳作家として高い人気を誇る。現在は多数の公募川柳の選者・監修を務めるかたわら、全国各地で講演やワークショップ開催など、言葉の魅力を伝える活動を展開中。ベストスコア95

週刊ゴルフダイジェスト2021年6月22日号より