【ゴルフせんとや生まれけむ】紅チカコ<前編>ゴルフとの出会いは「研ナオコさんの一言」
ゴルフせんとや生まれけむ
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、お笑い芸人の紅チカコ氏。
25、6歳の頃、研ナオコさんの付き人をやっていました。今から30年以上も前の昔の話です。その頃、ナオコさんはゴルフにハマっていて、時間ができると神宮にあった練習場に通っていました。付き人だから当然、私がクルマを運転していって、ナオコさんの練習が終わるのを打席の後ろでずっと待っていました。
中学時代ソフトボール部だったこともあり「私にもできそうだな」と思いながらボーッと見ていたんですよ。そうしたらある時、ナオコさんからちょっとやってみなよって感じで声を掛けられて、生まれて初めてクラブを握りました。私としてはスコーンと格好よく飛ばしてナオコさんにいいところを見せようと思ったんですが、いざ振ったら何度やっても全然当たらない。「ゴルフってこんなに難しいんだ」って心が折れちゃったのが最初の思い出です。
その後、「私にはゴルフは向いてない」と思って全然縁がなかったんですけど、ナオコさんの付き人を卒業させてもらって、相方(紅ジュン)とコンビを組んで漫才を始めるようになった頃、長野県の小海町のゴルフ場から、コンペの後のパーティに出てくださいという仕事をいただいたんですよ。プレーはしなくてもいいと思ったので引き受けて「パーティに間に合うように行けばいいんですか?」って聞いたら、「何を言っているんですか。一緒にゴルフをしてこそ仲間。あなたたちもやらなきゃ」みたいに言われちゃって(笑)。それで、「これは練習しなくちゃ」となって、その仕事を入れてくれた社長さんが予約した、当時新宿にあった日本テレビゴルフガーデンに1週間通ってひたすら打ちましたよ。
さらに、本番の前日に前乗りしてこっそり練習しようと思い、地元の練習場に行ったら「芸能人と一緒に回ろう。チャリティコンペ」と書かれたポスターが張ってあって、そこには私たち「くれないぐみ」の写真もしっかり出ていたのでびっくり。あれはもう、すっかり追い詰められた感じでしたねえ。
で、いよいよ当日。ホールアウト後のパーティで漫才をやらなくちゃいけない私たちはトップスタート。となると多くの人が私の第1打を見守っているんですよ。それでなくてもテンパッているのにみんながじっと見ている。口から心臓が飛び出ちゃうんじゃないかと思うくらい緊張しましたね。手にも汗がいっぱいでした。それでも何とか覚悟を決めて「前に飛んでくれればいい。とにかく当たって」と祈るような気持ちで振りました。すると、打った本人が一番ビックリするくらいのナイスショット! おいおい、マイク持つよりクラブ持ったほうがいいんじゃない? って思っちゃうくらいのいい当たりで、ギャラリーも大拍手でした。いやあ、今思い出してもあれは気持ちよかったなあ。
その後のプレーは5番アイアンと7番アイアンを持ってほぼ18ホール、カートに乗ることなくひたすら走り回ってスコアも数えられないほど叩きましたよ。でも、誰も言ってくれないので自分で褒めちゃいますけど、一番大事な、ここしかないという一打だけはしっかり打てちゃう私ってすごくないですか(笑)。

紅チカコ
結成30年を超えるお笑いコンビ「くれないぐみ」のボケ担当。大阪生まれならではの濃い芸風が持ち味。1人での漫談の際は「エリザベス」を名乗る。特技は和太鼓、趣味はゴルフと宴会。ベストスコア84
週刊ゴルフダイジェスト2026年3月24日号より


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