【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.36「シニアの飛距離が190ヤード台!? どうする?」
シニアのための89ビジョン
飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。
ILLUST/Shinichi Hoshi

>>前回のお話はこちら
- 飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。 ILLUST/Shinichi Hoshi >>前回のお話はこちら じゃ~ん、アマチュアゴルファーの最大の命題、かつ言い訳を発表します。「ゴルフは毎日練習して週に2~3回……
週刊ゴルフダイジェスト11月11日号の特集「アマのドライバー飛距離大調査」を読みましたか? 東名CCでプレーしていた男性アマチュア140人のドライバーの飛距離を実測したもの。
- ゴルフ場でゴルファー153人のドライバー飛距離を実測調査。後編では、河本結、山下美夢有、竹田麗央の平均飛距離の位置に看板を立て、そこを超えたゴルファーの人数を数えてみた。果たして結果は? TEXT/Satoru Niida PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/東名CC >>前編はこちら 10月17日にラ……
そして判明したのが60代の飛距離が197.4ヤードと、200ヤードを割っている衝撃の事実。実は4年前に同様の調査をした時は、201.7ヤードを記録して、ぎりぎり200ヤードヒッターの面目を保っていたのですが。
特に70代のゴルファーは179ヤードに低下。私も4年後はドライバーの飛距離180ヤードか。この結果をどう受け止めればよいか? まず言えるのはこれです。
実は知っていた
自分でも還暦過ぎから、ドライバーは200ヤード以下かな、とうすうす気づいていました。それがはっきりわかったのは、シミュレーションゴルフをした時です。ドライバーを打ったとき170ヤードとか、あり得ない飛距離が現れます。最初は貸しクラブだからしょうがない、マシンの設定が厳しいと勝手な解釈をしていました。
しかし、一緒にいた若いゴルフ仲間が軽く230ヤードぐらい飛ばし「このマシンの飛距離は正確ですね」と言うじゃん。じゃこっちの立場はどうなのよ。
結局マシンは壊れておらず、単に自分が非力なだけと判明しました。当たりが薄いときは170ヤード、ナイスショットでも200ヤードを一度も超えない現実を、実は3年前から知っていました。脱「ドライバー競争」この連載はシニアが80台を出すのが目標です。飛ばなくても十分勝算があります。考え方はこうです。「シニアゴルファー天動説」に基づき、全て自分に都合の良い解釈をすることです。つまり今のゴルフ界は、シニア世代が楽しめるように作ってあるのだと。
この超ポジティブシンキングから、シニアを中心のラウンド観を作り、プランを進めましょう。具体的な策はこうです。
曲がらない
いくら230ヤード飛んだところで、ボールを曲げては意味がありません。だから飛距離競争には参加せず、正確な190ヤードを打ち続けるのです。ドラコンは無視、パー5は4オンで良いと達観したゴルフを展開しましょう。
そしてセカンドショットの精度も大事。曲がらない170ヤードショットができれば、それだけで理論上360ヤードのパー4をパーオンできます。ということは400ヤードのパー4でも残り40ヤード地点から、良いライでアプローチができるということ。ボギーを楽勝で取れるのですよ。
バックティー競技を思い出す
還暦を過ぎて80台を目指している方は、若いときに競技に参加したり、バックティーからのラウンドを何度も経験しているはず。ならば今のレギュラーティーのラウンドは、昔のバックティーでラウンドをしているのと一緒では。パーオンができないホールを寄せワンでしのぐ考えも同じでしょ。
自分の絶好調時代を思い出し、“寄せ職人”に徹すれば必ず先が見えてきます。最近、競技時代の寄せが、ふと脳裏をかすめますね。昔もコツコツやっていたなと。
昔は飛んでいたと思い出しても今は飛ばず。ならば昔は寄せていたと思い出すほうが現実的です。
設定の甘いコースが多い
昔のレギュラーティーは6200ヤード台が多いですが、今は6100ヤード、あるいは6000ヤード前後の設定もあります。
それはビギナーが増え、距離の長いコースが敬遠される傾向にあるからです。図らずも距離を縮める競争のおかげで、190ヤードヒッターでも、十分80台が出せるというわけです。
若い飛ばし屋大量出現
最近のビギナー増加ブームの影響で、ゴルフをやる若者が大量に出現しました。250ヤードを飛ばすけど、ボールは“あばれはっちゃく”状態。これこそコツコツ打つ190ヤードショットメーカーの面目躍如というわけです。
最初は飛ばないジジイと小バカにされますが、上がってみれば若者のほうが「能のない」飛ばし屋だってことがわかります。
どうです、今の時代シニアゴルファーが脚光を浴びているじゃないですか。新品クラブを持ったカッコつけ男に、中古クラブで枯れたショットを打ち、ギャフンと言わせましょう。あ~気持ちいい!

教える人/木村和久
「89ビジョン」をはじめ様々なゴルフの楽しみ方を提案するコラムニスト。ベストスコア75。01年鶴舞CCキャプテン杯優勝。ゴルフ歴は35年。現在は扶桑CCのメンバー
週刊ゴルフダイジェスト2025年12月9日号より


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