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【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.15 アマチュアが許容したい「小さいミス」とは?

飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。

ILLUST/Shinichi Hoshi

>>前回のお話はこちら

ゴルフでミスの話というと、松山英樹選手の“首かしげショット”が有名ですよね。バシーンとアイアンを打ったけど、松山選手は首をかしげ、不満そうな表情。え~、何かミスをやらかしたのか? 結果、ボールはピンデッドにドスン、ナイスオンやん。けれどいまだ松山選手は納得していない渋い顔って、あんたどこがミスなんや~。この不満げな表情は有名ですが、関係者によれば自分の理想のショットができたかどうかが問題で、結果はあまり関係ないそうです。

というわけで今回はミスの許容範囲を考えます。

1 ドライバーのミス

80台常連の方は練習場ではシングル並の実力です。ドライビングレンジでは、ナイスショットの連続で向かうところ敵なし。左右のネットに当たるわけもなく、200ヤードの的にドンです。

しかし、いざコースに行くとミスが出て、ボールを林に入れたり、ひどいとOBだったり、これはどうして起こるのでしょうか?


それはティーマークの位置とレイアウトに関係があるように思います。レイアウトがさほど難しくないコースは、ティーマークの位置で難易度を高めることが多い。極端な右端にティーマークがあればスライス禁止、ボールが右に曲がればOBの危険性がある。だから慎重にショットをしないと。

同様にレイアウトで、難しくしているコースもあります。池や樹木、バンカーなどのハザードをシビアに配置し、狙いどころを絞らせる。あるいはドッグレッグにして、2打目を打ちづらくさせるとかね。だから練習場より本物のコースのほうが難しいわけです。

考え方としてはコース設計者の意図をくみ、避けるべき方向を確認し、謙虚に刻むのがよろしいと思います。ゴルフとはミスを誘われるゲーム、そこを理解し、ヤバそうだなと思ったらミスの少ないショットをしてください。

2 セカンドショット

セカンドショットはフェアウェイウッド&ラフからはもちろん、ディボット跡、薄い芝、ボールが沈んでいるなど、様々なライから打ちます。それなのに普段通り7番アイアンで150ヤードを打とうとするからミスるのです。

最初から結果8割と思ってショットし、残り150ヤードで120ヤードしか飛ばなかった。これは許せるミスです。ところが意地になって何がなんでも150ヤードを打とうとするからダフったり、トップしたり、引っかけたりするわけ。この違いを認識しましょう。

3 アプローチのミス

残り100ヤードならグリーンに乗せたいですが、我々はしょせんアマチュア、7~8割グリーンに乗れば御の字にしましょう。

残り30ヤードくらいだと、グリーンオンがマストと思いがち。でも意外や砲台グリーンになっていたり、ラフでボールが沈んでいたりと難しいのです。

特に砲台グリーンでピンが手前にある場合、残り20ヤードをきっちり寄せようとし、SWで高い球を上げて失敗するとかね。

ショットの難易度は距離に関係ありません。逆に距離が近いほど、乗せて当然というプレッシャーがかかり、ミスしがちだと思います。

4 パッティングのミス

パットって、どこからがミスなのかはっきりしませんよね。自分の中では10m以内を2パットで入れるのが基本です。調子が良ければ15m以内は2回で収めると。だから残り15~20mあたりからは3パットをしてもオッケーとします。

逆に1mのパットは何度も外すと、イライラします。マイルールでは1mのパットが入らないと、それは小さなミス扱いですね。

5 1ホール小ミス2回が許容範囲

目標がスコア89だったら、パー72として概ね1ホールに1打のミスは許される計算です。それでトータル90になるのですから。

小ミスは0.5打多く打ったと思えば良いのです。1ホール小ミス2回なら計1打ミス、ボギーで収まります。
たとえば370ヤードのパー4があったとしましょう。ティーショットがラフへ飛び、160ヤード前進で小ミスを1回したと考える。セカンドショットはラフから刻んで、前進130ヤードで、また小ミス。けれど3打目は残り約80ヤードをナイスオンして、2パットで沈めてボギー。

1ホールで2回、小さいミスを許してあげる。それで90で回れる考え方です。ぜひお試しあれ。

教える人/木村和久

「89ビジョン」をはじめ様々なゴルフの楽しみ方を提案するコラムニスト。ベストスコア75。01年鶴舞CCキャプテン杯優勝。ゴルフ歴は35年。現在は扶桑CCのメンバー

週刊ゴルフダイジェスト2025年7月8日号より