【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.131「転がしアプローチのクラブ選び」
家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!
ILLUST/Masaaki Takauji
今回のテーマは、芝が薄い状況などでマスターしておくと便利な転がしのアプローチ。
使う番手は何番が適当か? 最近のクラブはロフトが立っているから、もしかしたらAWを使うっていう人もいるかもしれないけど、だいたいは8番、9番、PWってとこだよね。そのなかでも一番いいのは何番か?
それは、使っているパターによりけり、というのがボクの意見。
マレット型を使っているなら8I。ピン型やL字を使っているならPWがおすすめ。ポイントは球の転がり方である。使っているパターとアイアンで、球の転がり方が、かけ離れていると、イメージが出ず距離感が合わない。つまり、マレット型は転がりがいいパターの代表格なので、ランが一番出る8I。それに比べてピン型やL字は、しっかり打たないと転がらないパターなので、ランが少ないPWがいい、という発想だ。
アプローチ可能な練習グリーンがあれば一度、チェックしてみるといいよ。ピンまで10メートルくらいのところから、パターと8I、PWをそれぞれ打ってみて、一番、似たような回転で転がっていく番手はこれかな~というのが決まったら、お次はミスを想定し、わざとガツンと打ってみる。その際、どのくらいオーバーするか、目で確かめておくのが大切。「ミスしてもグリーンには残っているな」とわかれば、気が楽だし、もし、グリーンを勢いよく出ちゃうようなら、緊張する局面で番手を1つ下げるのもアリ。
それから、フォームについて。たまにパターのようなフォームで転がす人がいるんだけど、それだとフェースの先っちょに当たるので、イメージよりショートすることが多いはず。だから、フォームは小細工せず、ライ角どおりに打つことを一番に考えるのがおすすめである。まずは、平らなところで、フェースの使い方などの感覚をつかむのが先決かな。
基本の転がしが、基本どおりできれば、かなりスコアメークに役立つはず。前回もちょっと触れたけど、意外と転がしが有効なのが、下りのライン。下りのラインは一見、フワッと上げたほうが寄りそうだけど、実は転がしのほうが簡単。ラインにのればチップインもあるし、ミスってグリーンを出ても、返しは上りなのでイージーさ。
というわけで、ぜひ、練習してみて! かく言うボクも、11月後半(2019年)の「日本ミッドアマ選手権」に向け、頑張らねば。会場は埼玉県「武蔵カントリークラブ」。久しぶりの関東上陸なので、今から何を食べようか楽しみにしている。おいおい、そっちかーい! というツッコミが聞こえてきそうだけど、ボクはこのくらいゆるいほうが、調子がいいのだ。おすすめのご当地グルメ、あったら教えてくださいませ!
ランニングアプローチで重要なのは、パットの転がりと同じイメージが出ること。使っているパターによって、球の転がりが変わるので、アプローチでも似たような転がりをする番手を選ぼう!
全員がチャンピオン! 二宮家
週刊ゴルフダイジェスト2019年11月12日号より